研究課題/領域番号 |
20K04811
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23020:建築環境および建築設備関連
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研究機関 | 国立保健医療科学院 (2021-2022) 宮城学院女子大学 (2020) |
研究代表者 |
本間 義規 国立保健医療科学院, その他部局等, 統括研究官 (90331272)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 透気性断熱材 / 換気 / 結露 / 透気性繊維断熱材 / 微生物汚染 / 省エネルギー / 湿気 / 熱水分同時移動 / 透気 / 繊維系断熱材 / 吸放湿 / フィルター / 空気流れ / 湿害防止 / フィルタリング |
研究開始時の研究の概要 |
小建築空間における必要換気量の確保は,低温気流に伴う不快感や換気騒音が積極的な換気行動を阻害する要因となる。また,外気自体が汚染されている状況(PM2.5,噴火火山灰や放射線物質等)では,導入空気のフィルタリングが欠かせない。 こうした課題や湿害を解決・防止しつつ,換気量・エネルギー回収を可能とする「透気性吸放湿繊維断熱フィルターBVI」を開発する。この素材を利用する換気システムを構築することにより,必要換気量を確保しながら,結露や真菌被害等の湿害リスクを劇的に低減させることを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は,小容積空間の結露防止と微生物汚染を確実に防止できる熱湿気回収型住宅換気システムの構築にある。透気性断熱材でこの機能を実現するが,これをBVI(Breathing and Ventilating Insulation)と称し,BVIのフィルタリング性能を実験室及びフィールド簡易実験で確認するとともに,シミュレーションによる湿度性状シミュレーションについて検討を行った。 以上の結果,応急仮設住宅を念頭に置き,小屋裏給気による小屋裏結露防止とBVIを透過することによる熱回収およびフィルタリング効果はあること,また,結露を防止しながらの換気方法としてのBVIの可能性は高いことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2003年の改正建築基準法(シックハウス法)以来,住宅には0.5ACHを実現可能な換気システムが設置されることとなった。しかし、新型コロナウイルス感染症がまん延するにつれ、自宅内感染が問題視されており、今後も引き続き適切な衛生環境を維持できる換気システムの研究開発は必要である。本研究はそうした課題に対する一提案として、災害時に利用される応急仮設住宅の室内及び小屋裏結露の解消を念頭に、透気性繊維断熱材を活用した躯体換気システムを開発した。実装段階までにはまだハードルがあるが、小ボリューム住宅のみならず一般戸建住宅にも有効な換気システムになり得ると考えている。
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