研究課題/領域番号 |
20K04813
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23020:建築環境および建築設備関連
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研究機関 | 千葉工業大学 |
研究代表者 |
望月 悦子 千葉工業大学, 創造工学部, 教授 (80458629)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | LED照明 / 調光 / 調色 / 照明制御 / duv / 明るさ知覚 / 色味知覚 / LED |
研究開始時の研究の概要 |
省エネルギーや視的快適性・健康性確保の観点から、建築照明の調光・調色制御は今後デフォルトになると考えられる。しかし、制御の過程で生じる照明光の黒体軌跡からの色ずれduvによって、空間内の色の見えや雰囲気は逐次変化することとなり、居住者の視的快適性が損なわれる可能性もある。現行の照明基準では、許容される照明光の色ずれduvの範囲に内装の違いや空間内の色の見え・雰囲気に対する影響は考慮されていない。 本研究では、より質の高い建築照明空間を実現するLEDを用いた調光・調色照明システムの確立を目指し、内装材を考慮した照明光の適正な色ずれduvの範囲を明らかにする。
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研究成果の概要 |
照明光の色度の黒体軌跡からのずれduvが空間内の光の色味知覚、明るさ知覚に与える影響を、壁・床の反射率も考慮した箱模型で検討した。結果,以下が明らかになった。 1)duv=0.00の場合は,内装反射率が不均一で,床面が低照度の場合の方が空間内の光に色味を知覚しやすい。2)相関色温度2700Kでは、duv変化後60秒間順応した後も、空間内の光に赤みを知覚する。3)duvがマイナス側に変化することで、低色温度の場合は空間の明るさ評価が若干上昇,高色温度の場合は明るさ知覚が低下する傾向にある。4)duv変化が空間の明るさ知覚に与える影響は,内装反射率が均一の場合の方が不均一な場合よりも顕著である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在市販されている調光・調色型のLED照明システムは、2種類のLED光源を組み合わせ、両者の色度の範囲で制御するものが一般的である。組み合わせる元のLED光源は、単体としては極力、黒体放射軌跡上(温度放射による太陽や白熱電球等の色度)に色度が乗るよう設計されているが、調色の段階で黒体放射軌跡から色度がずれる(以下、duv)領域がどうしても生じてしまう。 本研究成果により、内装材の反射率の影響も考慮した上で、調色制御の過程で生じるduvが空間の明るさ知覚、空間内の色味知覚に与える影響を明らかにし、視的快適性を損ねないduv変化の許容範囲を示した。今後の調色制御向けLED照明の設計目標が示された。
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