研究課題/領域番号 |
20K04829
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23030:建築計画および都市計画関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
齋藤 雪彦 千葉大学, 大学院園芸学研究院, 教授 (80334481)
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研究分担者 |
野田 満 近畿大学, 総合社会学部, 講師 (70793909)
椎野 亜紀夫 札幌市立大学, デザイン学部, 教授 (00364240)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 通い住民 / 転出者 / 地域社会持続 / 空き家所有者 / 地域外家族 / 帰省者 / 集落 / 空間管理 / 空き家 / 通い / 地域活動 / コミュニティ / 地域社会維持 / 地域貢献 / 地域社会 / 持続可能性 / 関係人口 / 帰省 / 中山間 / 空き家管理 / 生活サポート / 近居 / 中山間地域 / 空き家管理者 / 農村計画 / 地方創生 |
研究開始時の研究の概要 |
地域社会の持続を、①空間、②コミュニティ、③個人生活の3要素の持続と捉え、通い住民の役割を見る。つまり中山間地域の自治体単位で、「通い住民」の帰省時の活動頻度(①地域空間の維持【屋敷、農地、墓の管理】、②地域社会への参加【個人的つきあい、集落活動への参加】、③住民生活への支援【買い物、家事、介護への支援】)を、住民の活動頻度と比較し、地域社会の持続への寄与の度合いを定量的に明らかにすることを目的とする。これにより、「通い住民」が個人的活動として担う地域社会の維持機能の存在を、客観的な数字で提示し、「通い住民」の活動の促進や支援を議論する政策的な基礎資料とする。
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研究成果の概要 |
1)東京から3時間圏の中山間地域に共通して、空き家となって10年以内が約4-6割程度、空き家所有者の月1回以上帰省が約3割、年1回以上帰省が約8割以上、農作業実施が約2割である。 2)空き家所有者の社会的インパクトとして、下郷町では約1割弱(月1回以上帰省人口、耕作者、地域活動メンバー)から約2割弱(年1回以上帰省人口、主屋管理者、地域つきあいメンバー)、南牧では約1割強(月1回以上帰省人口、耕作者)から約3割(年1回以上帰省人口、主屋管理者)のインパクトが試算された。 3)約6-7割の帰省者が、屋外レクレーションなど個人で楽しむ活動を行い、約4割は何らかの楽しみを目的とする帰省と回答している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、転出者を一種の住民(通い住民)とみなして、地域社会の持続への寄与を定量的に明らかにしようとする試論である。フィールドを良く知る農村研究者にとっては、転出者が、地域の行事やつきあいに参加して、地域社会持続に寄与していることは、ある意味自明なことではある。しかし、このことは一般にはあまり知られておらず、また行政が転出者に着目することも希少であったために、人口減少の進む地域社会持続において有意な視点として提示し、現象の同定をすることで、転出者支援などの政策立案根拠とすることを目的とする。例えば能登半島地震の石川県復興プランにおいてもこうした転出者を含めた関係人口の役割が述べられている。
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