研究課題/領域番号 |
20K04852
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23030:建築計画および都市計画関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
太田 尚孝 兵庫県立大学, 環境人間学部, 教授 (30650262)
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研究分担者 |
新保 奈穂美 兵庫県立大学, 緑環境景観マネジメント研究科, 講師 (40778354)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ドイツ / ベルリンの壁 / オープンスペース / グリーンベルト / ダークツーリズム / 合意形成 / チェックポイント・チャーリー / 壁の道 / ツーリズム / 都市計画 / Bプラン / 公園緑地 / 伝統記念物保護 / 都市緑地計画 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、ベルリンの壁跡地の空間活用の実態を現地調査(※現時点では2020年度から2022年度まで計3回の渡独を予定しているが、新型コロナウイルス問題の状況次第では渡独時期の変更もありうる)や各種客観的データ等に基づき明らかにする。その際に、21世紀のオープンスペース整備を巡る共通的課題であると思われる「空間の定義と整備手法」「空間の維持管理と主体間連携」「空間の多様性と包摂」を分析の視点とする。 ベルリンの壁の跡地の空間活用については国内外で体系的な調査研究はほとんど行われておらず、その意味で本研究は新たな学術研究といえる。
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研究成果の概要 |
本研究は、ベルリンの壁跡地利用を誰がどのような考え方と手法で進め、成果・課題は何かを明らかにし、オープンスペース整備論を考究することを目的とした。コロナ禍による1年の延長も含めた4か年の研究成果では、①最初から大きな計画があり個別事業が行われたわけではないこと、②開発圧力の高い点的整備では長期及び多層的で法定・非法定の合意形成プロセスを経て整備方針が決まったものの事業化は見通せないこと、③広域的で線的整備ではレクリエーションや生態系保全などの別の用途が入り込むことで整備や維持管理が容易になったといえること、があげられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の研究成果の学術的意義や社会的意義については、悲劇の遺産とも新たな時代を開いた象徴とも、都市の中の貴重なオープンスペースともいえ、かつ世界的に注目度が高いベルリンの壁跡地の土地利用の現状が明らかになったことである。学術的にはこれまでは壁の崩壊が所与の条件として、ほとんど調査されていなかったことを考えると、跡地自体に注目した意義は大きいと言える。社会的には、ドイツと日本との計画文化的違いは計画制度と共にあるとしても、点的であっても線的であっても、様々な歴史遺産をどのように解釈し整備保全していくかの具体例の提示となると考えられる。
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