研究課題/領域番号 |
20K04857
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23030:建築計画および都市計画関連
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
山本 俊哉 明治大学, 理工学部, 専任教授 (50409497)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 密集事業 / 新築建売住宅 / 狭小敷地 / 不燃領域率 / エリア価値 / 市民事業者 / コミュニティ住宅 / 地域内循環居住 / 木造密集市街地 / 長屋 / 新築狭小戸建住宅 / リノベーション / 家守 / サステイナブル・ファイナンス / ソーシャル・ビジネス / 地権者 / アーティスト / 転貸借 / 運営形態 / まちづくり / 密集市街地 / 住環境改善 / 建て替え |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、国内有数の木造密集市街地及びそれを改善する密集事業のモデルとして知られる墨田区京島地区の長屋の更新及び滅失に伴う市街地変容のプロセスの解明をめざす。 具体的には、「越後三人男」と呼ばれた大工らが関東大震災後及び戦後に大量に建設・所有してきた長屋を主たる対象とし、その賃借人によるリノベーションの連鎖的な展開、並びにその老朽化や公共事業に伴う除却後の戸建住宅の建設に焦点をあて、不燃化特区指定以降の最近10年間の市街地変容のプロセスを構造的に明らかにし、その大規模地権者と地区外からの転入者と両者のマッチングに関わる主要プレイヤーの対応行動と関係協議組織の変化から密集事業の役割を考察する
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研究成果の概要 |
本研究は、最近の市街地変容が顕著な墨田区京島地区の主要プレイヤーを3群に分け、第1群の密集事業推進グループが第2群の新築建売住宅関係グループとともに不燃領域率を高め、その反作用として第3群の市民事業者による長屋リノベーショングループを生み出し、第2群と第3群が居住人口の若返りを促進し、第3群は京島らしさのエリア価値の情報発信に貢献してきたことを明らかにした。また、それら3群の取り組みは基本的に同時並行して進められており、第1群は第2群と第3群を生み出す源泉になったが、最近は道路の拡幅整備に特化し、第2群が第1群によるコミュニティ住宅に代わって地域内循環居住を促進していることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
墨田区京島地区は、その過密な市街地が50年ほど前から社会的に注目を集め、学術研究が積み重ねられてきたが、本研究は密集市街地の更新に関わる主要プレイヤーを大きく地権者・行政関係者・居住者・事業者の四者に分けてモデル化し、最近の市街地変容のメカニズムを密集事業と狭小建売住宅の新築と長屋リノベーションの相互関係から構造的に解明した点で学術的にも社会的にも意義がある。また、その四者のプレイヤーを3つの群に分け、長屋の解体又は更新に係る対応行動や、コミュニティ財団の設立まで至る関係協議組織の変化から密集事業の役割を明らかにした点でも学術的にも社会的にも意義があると言える。
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