研究課題/領域番号 |
20K04861
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23030:建築計画および都市計画関連
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研究機関 | 京都女子大学 |
研究代表者 |
是永 美樹 京都女子大学, 家政学部, 准教授 (30345384)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 住まい / 開く / 居場所 / 高齢者 / 子ども / 地域 / 福祉 / 福祉的活動 / 開く領域 / アクセス / 開く住まい / 高齢者の居場所 / 京町家 / 開放領域 / 誘導的アプローチ / 地域コミュニティ / コミュニティ / 自発的 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、住まいの一部に家族以外の人を招き入れ、地域コミュニティの場や仲間づくりの場として住宅を「開く」事例が増えている。本来は私的な領域であった住まいの一部を開放する新しい住まい方であり、地域コミュニティが希薄な現代社会において、家でもない仕事場でもない居場所を提供する場として、今後益々必要とされるであろう。このような状況において、家族以外の人を招き入れる際の住宅の「開き方」を住宅計画の観点から研究することは、これからの地縁社会をはぐくむ上で重要な視点である。そこで本研究では、このような住まい方の実態を調査し、空間的な課題を定性的に整理し、実践的な住宅計画のための知見を得ることを目的とする。
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研究成果の概要 |
地域コミュニティ形成の場としての自発的に住宅の一部を開いているもののなかで、高齢者や子どもを対象とした福祉的なコミュニティの場として開いている住まい方の特徴を明らかにすることを目的とし、高齢者の居場所、子どもの居場所のそれぞれについて、間取り調査とヒアリング調査を行った。 その結果、プログラムの種類と参加者の属性の関係に着目し、地域コミュニティの場として開いている住宅の開き方のパターンを得た。また、住まいを開く際に事前に計画学的な観点から検討するべき項目として、開く部屋の専用性、プログラムに応じた開く面積、開く部屋の上下足、トイレの必要性の有無、などを抽出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で得られた成果は、高齢者や子どもなどの社会的な弱者を含む地域の人たちの居場所として、住宅の一部を開く際に、参加する対象者と開く際のプログラムに応じて開く範囲や使い方、トイレの必要性などを事前に検討するための知見となる。 また、本研究で示した成果は、住宅を開く際に広いスペースやトイレなどがなくてもプログラム次第では地域コミュニティの場となりうることを示している。このことは、子どもが巣立った後の空き部屋や、世帯人数が少なく面積に比較的余裕のある住宅など、社会の中で潜在的に存在している住宅内のストック空間を地域コミュニティの居場所となり得る可能性を示唆するものである。
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