研究課題/領域番号 |
20K04872
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23030:建築計画および都市計画関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪市立大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
瀧澤 重志 大阪公立大学, 大学院生活科学研究科, 教授 (40304133)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 空間情報解析 / 畳み込みニューラルネットワーク / グラフ畳み込みネットワーク / フロアプラン / アクセスグラフ / 賃料推計 / 印象評価 / ウォーカビリティ / CNN / 空間分析 / 人工知能 / 画像特徴 / 幾何特徴 / Isovist / VR / グラフニューラルネットワーク |
研究開始時の研究の概要 |
建築や街区スケールの空間は,素材・色彩・部材といったテクスチャ系の情報,空間の可視性といった幾何情報,複数の空間の連なりといった空間構成の情報から記述・説明されうる.近年,詳細かつ包括的な3次元の空間データが比較的低コストで入手できる状況になってきているが,Space Syntax等の既存の空間分析手法は,空間の有する三つ情報を統合的に扱うことができない.本研究では,画像データとグラフデータを対象とした深層学習モデルを組み合わせ,局所的な空間での行為発生や嗜好を従来よりも精度よく説明し,加えて,空間全体に関わる評価も同じモデルの枠組みで学習・推計できる,新たな空間分析手法を開発する.
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研究成果の概要 |
本研究では、3D Isovistを基盤とした局所的な空間分析モデルを基盤として,空間構成全体を評価できる二つのスケールのモデルを開発した.まず都市スケールのモデルでは,3D Isovistモデルに相当するCNNモデルを提案し,RGBではなく深度やセグメンテーションなどの画像を使用することで,空間性の印象評価や歩行者数の推定をある程度の精度で行えることを示した.次に間取りの空間構成分析モデルを開発した.3LDKの賃貸住宅の間取り画像から,アクセスグラフを自動的に抽出し,グラフ畳み込みネットワークによって間取り価値を推計し,ヘドニックモデルで間取り価値が高い説明力を有していることを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
建築・都市計画・不動産などの分野では,膨大かつ詳細な空間データが容易に得られるようになってきており,そうしたデータに基づく空間評価の重要度が増してきている.しかし既存の空間分析では,分析目的に応じて空間の特徴量を都度定義・計測するといったアドホックな対応がとられることが多かった.本研究では,深層学習に基づくデータリッチな時代の新たな3次元空間分析手法として,3D Isovistを基盤とした局所的な空間分析モデルをネットワーク的に扱い,空間構成全体を評価できる新しいモデルを開発した.このモデルでは,空間データの情報量をあまり落とすことなく予測や説明ができ,今後の学術的・社会的な応用が期待できる.
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