研究課題/領域番号 |
20K04899
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23040:建築史および意匠関連
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研究機関 | 明石工業高等専門学校 |
研究代表者 |
水島 あかね 明石工業高等専門学校, 建築学科, 教授 (90454769)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 塩屋 / H.E.Reynell / KR&AC / E.H.Hunter / E.W.James / 別荘 / クラブハウス / 外国人実業家 / 近代神戸 / 英国人 / 郊外住宅地 / 敏馬 / 近代スポーツ / 神戸リガッタ&アスレチッククラブ / 異人館 / 洋館 / 神戸 / 外国人住宅地 / ジェームス山 / 都市形成 / 近代 / リゾート / 在留外国人 / 土地所有 |
研究開始時の研究の概要 |
明治半ば以降、近代都市として発展していた神戸においては、都会の喧騒から逃れて郊外に移住する外国人の数が増加する。夏の避暑地として人気があった神戸市塩屋は、戦前期までそのような外国人が多く暮らしていた地域の一つであるが、彼らがどのように土地を取得し運用していたのか、未だ不明点が多い。そこで本研究では、開港後の神戸に在留した外国人の土地運用が塩屋の外国人住宅地の形成と変容過程にどのような影響を及ぼしたのかを考察することを目的に、国内外の関連史料の収集と解読等の調査を進める。
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研究実績の概要 |
新型コロナウイルス感染拡大防止の影響で延期となっていた英国公文書館や英国図書館等での、塩屋や神戸在住の外国人に関する資料調査を2023年度夏に実施することができた。同時にユダヤ人に関して研究を進めているロンドン在住の英国人研究者から、塩屋に別荘を所有していたシュウエケ家に関する有用な情報を得ることができた。 また昨年度に引き続き、神戸市立図書館、神戸地方法務局、国会図書館デジタルコレクションなど国内に保管されている資料調査を継続した。 塩屋に広大な土地を所有していた主要な人物として、H.E.リネル、E.H.ハンター、E.W.ジェームスが挙げられる。H.E.リネルは塩屋に自邸を構え、神戸の居留地にてリネル商会を経営していた人物、E.H.ハンターはハンター商会を経営し、神戸北野に広大な土地を取得し邸宅を構えていた人物、そしてE.W.ジェームスはA.Cameron商会の代表取締役を務め、戦前期に日本の在住した外国人の中で最も資産を有した人物である。今年度は法務局の土地台帳を基に在住外国人による塩屋の土地取得時期とその場所を整理し、旧公図を用いて、彼ら在住外国人の所有地の具体的な場所をプロットした年代別の地図を作成した。これにより、在住外国人が取得した塩屋の土地の変遷を把握することができた。以上より、リネルからハンター、そしてジェームスへと引き継がれた土地の具体的な範囲を明らかにすることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染拡大防止の影響により調査できていなかった英国公文書館及び英国図書館等での資料調査を実施することができた。また法務局などでの追加資料調査を実施し、在住外国人が取得した塩屋の土地の情報を整理した。それらを元に特に塩屋に広大な土地を所有していた主要な人物であるH.E.リネル、E.H.ハンター、E.W.ジェームスに着目し、彼らが所有していた土地の分布図を作成した。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は最終年度となるので、収集した資料をもとに取りまとめ作業を進める。そして神戸に在住した外国人が塩屋の土地をいつ取得しどのように運用していたのか、その変遷過程を明らかにする。
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