研究課題/領域番号 |
20K04900
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23040:建築史および意匠関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
豊川 斎赫 千葉大学, 大学院工学研究院, 准教授 (00462127)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 国立代々木競技場 / 世界遺産 / 保全管理計画 / 近代建築 |
研究開始時の研究の概要 |
2017年12月、国立代々木競技場は日本イコモス国内委員会が選定する「日本の20世紀遺産20選」の一つに選出され、「大規模空間建築の傑作」と評価された。現在、建築家の槇文彦氏らを中心として、同競技場を国の重要文化財に指定し、世界遺産に登録する運動が進められている。今後、同競技場を世界遺産に登録するためには、これがいかに設計され、いかに改修され、今後どのように保全するのか、国内外に示す必要がある。 地域資源の利活用やオリンピックのレガシーが叫ばれる中、それを実現する手段として近代建築の保全管理計画を適切に立案することが極めて重要であり、同競技場がその先駆的事例となり得る、と考える。
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研究実績の概要 |
国立代々木競技場の世界遺産登録を目指すにあたりCMP(保全管理計画)の作成が不可欠となる。その際、アメリカにおける丹下作品を中心とした日本近代建築評価について、アメリカで出版された建築系雑誌を調査し、建築学会技術報告集に投稿した(戦後日本建築の評価に関する資料調査 その2:丹下健三と米雑誌編集者との応答書簡 )。 また、国立代々木競技場と同時代に建設され、大屋根を有する駒沢競技場の設計プロセスについても調査し、設計者である村田政真と丹下健三の差異について分析を行った。この成果を建築学会計画系論文集に投稿した(駒沢陸上競技場の設計プロセスに関する研究)。 同様に、駒沢記念公園のタワーに関する来歴を調査し、Journal of Asian Architecture and Building Engineeringに投稿した(The process for designing and constructing the Komazawa Olympic Park control tower )。 なお、研究成果は、国際シンポジウム「国立代々木競技場世界遺産登録推進国際シンポジウム」(2023年11月19日開催、東大安田講堂)、「Keeping It Modern Planning Grant, Getty Foundation, Taiwan Convening 2023」(2024年2月21-26日、Taiwan, Tunghai University)にて発表の機会を得た。特にTaiwan Convening 2023では、環太平洋に立地する国々(アメリカ・オーストラリア・チリ・日本・台湾)やトルコ、イタリアの専門家が集合し、各国の近代建築に対しどのようなCMPが立案されているかを1週間にわたって集中討議できた。また最終日には丹下が台湾で設計した聖心女子大学キャンパスを見学し、当該建物の特質について有意義なディスカッションが行われた。
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