研究課題/領域番号 |
20K04920
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24010:航空宇宙工学関連
|
研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
宮田 喜久子 名城大学, 理工学部, 准教授 (00733156)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | 超小型衛星 / 宇宙機熱設計 / 運用計画 / 熱伝導 / 宇宙システム |
研究開始時の研究の概要 |
真空環境下での熱伝達には多くの不確定性があり,特に小型で熱容量の小さいCubeSatなどでは,その不確定性が全体の機器温度に大きな影響を与えます.しかし,世界的にこの側面に対する研究は遅れています.本研究では,不確定性の要因の推定し,熱・機械的パラメータのばらつきが少ない機械インターフェイスを提案・適用することにより不確定性低減を目指します.また,その不確定性が低減された機器を用いて,温度制約条件を満たしながら,ミッション要求を最大限に満たすような運用計画立案手法を提案します.
|
研究実績の概要 |
本研究では超小型人工衛星の開発・運用の更なる効率化のため,世界的に研究開発が遅れており不確定性が確認されている温度制御機能の改善を目指した.問題解決の手段として,不確実性を低減可能な機器設計手法の提案と温度制約を含んだ宇宙機運用計画系の構築の2つの手段を検討した.不確実性の主たる要因である①構成機器間の熱伝達条件などをはじめとした熱的パラメータの不確実性の影響についての評価,②不確定パラメータの推定手法の検討,③不確実性を受動的に低減可能な材料の評価,④パラメータ変動や熱制御材料を取り入れた運用計画系の検討を行い,⑤不確実性を受動的に低減可能な材料の実装方法に対し,より現実的な条件下での実験的検討を実施した. 具体的な項目としては,①に関しては,熱パラメータの不確実性に起因する温度変動について解析的な検討を行い,その解析に基づいた実験的検証を行った.②については,解析に基づいて設定した推定手法をもとに,実験的検証を行い妥当性の評価を行った.③については,相変化蓄熱材を中心とした解析および実験的評価を実施した.④については,実機運用データや各種実験データをベースに衛星システムシミュレータをくみあげ,数理最適化を用いた運用計画自律立案システムを構築した.本システムは複数の実衛星への適用が計画されている.⑤については,実機搭載用の温度安定化デバイスを設計・検証し,デモンストレーションを実施可能なデバイスを完成させた.2024年中に宇宙環境下での実験を実施する予定である.
|