研究課題/領域番号 |
20K04927
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24010:航空宇宙工学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
川本 広行 早稲田大学, 理工学術院, 名誉教授 (50318763)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 宇宙探査 / 月面探査 / 静電搬送 / 振動搬送 / サンプリング / レゴリス / 個別要素法 / 月面ローバー / 水 / 宇宙技術 / 静電力応用 / 粉体工学 |
研究開始時の研究の概要 |
宇宙探査は人類の普遍的な夢であり、各国でさまざまなプロジェクトが進められている。とくに月は地球に最も近い天体であり、近年、氷の存在が確認されたことから、資源探査や将来の宇宙探査活動を行ううえでの前進基地としての利用が期待されている。これらを実現するためには、まず「どの場所に、どのような形態で、どの程度の量の」水が存在するのかを直接探査する必要がある。本研究では、この探査活動に不可欠な水の採取に注目し、ほかに例のない独自の技術を確立することを目的とする。提案する採取方法は、信頼性、重量、必要電力などの点で格段に優れていると思われる静電式であり、本研究によってその有効性を実証する。
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研究成果の概要 |
近年、月の極地に氷の存在が確認されたことから、これを採取して、大規模な有人月面探査に利用することが期待されている。具体的には、米国NASAを中心に、月面有人探査Artemis計画が進められており、わが国もこれに参画することが決定している。このため、本研究では、機械的な掘削やベルトコンベヤなどの従来技術に対して信頼性などの点で利点のある静電式や振動式のハンドリング機構の研究を行った。その結果、静電式については、4相進行波を用いる方式を、振動式につては、振動搬送を利用する方式を検討し、これらの有効性を実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在計画されている機械的な氷粒子の操作は、高重量となる、消費電力が大きい、制御が複雑である、軸受やスライド部などにダストが侵入し故障する危険性がある、などの問題点があり、これを止揚する新しい方式の有効性を実証した。このような研究はNASAをはじめとしてどこからも報告されておらず、われわれのオリジナルである。なお、進行波電界(電界カーテンと称された)によって粒子を搬送する技術は、1970年代に増田(東大)が最初に発表した我が国独自の技術であり、これの宇宙応用技術が実現できれば、月面探査における我が国の存在感を増すことができると期待される。
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