研究課題/領域番号 |
20K04929
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24010:航空宇宙工学関連
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研究機関 | 阿南工業高等専門学校 |
研究代表者 |
川畑 成之 阿南工業高等専門学校, 創造技術工学科, 准教授 (70390507)
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研究分担者 |
槙原 幹十朗 東北大学, 工学研究科, 教授 (60392817)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | テンセグリティ構造 / 超磁歪素子 / 精密形状制御 / モジュール型構造 / 磁歪素子 / スマート構造 |
研究開始時の研究の概要 |
本事業はテンセグリティ構造に超磁歪素子を用いた張力制御ユニットを搭載したスマートテンセグリティ構造を開発し,数値シミュレーションと実験の両面からその有効性を実証して,次世代宇宙構造物技術の実現に資する成果を示すことを目的とする. その目的を達成するために次の3つの課題に取り組むこととする.①超磁歪素子を用いたテンセグリティ構造張力制御ユニットの開発,②開発したユニットを組み込んだスマートテンセグリティ構造の開発,③スマート構造の精密形状制御システムの最適化と実験的検証.
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研究実績の概要 |
本研究はテンセグリティ構造に超磁歪素子を用いた張力制御ユニットを組み込んだスマートテンセグリティ構造を開発し,数値シミュレーションと実験の両面から有効性を検証し,次世代宇宙構造物の基礎的技術の確立を目的としている.テンセグリティ構造は比強度に優れる構造様式であり,宇宙構造物として適しているが,設計や製作の困難さにより実用化が進んでいない.本課題では当研究グループで取り組んできた展開型,適応制御型のテンセグリティ構造に関する知見を活用し,張力制御ユニットの開発を通して本構造様式の実用化に向けた取り組みを行う. 当初計画では超磁歪素子を用いた張力精密制御ユニットの開発を進めることを検討していたが,超磁歪素子の入手性が著しく低下し,複数のユニットの開発が困難な状況となった.また,張力材制御のみによる形状の制御にやや困難が見られたことから,実験モデル設計の見直しと新たに圧縮材制御ユニットを開発し,張力材と圧縮材のハイブリッド制御システムによるスマートテンセグリティ構造システムの実現を目指すこととした. モデルの製作においては昨年度から継続してCFRPを材料とした3Dプリンタを活用するとともに,張力材を高分子ポリエチレンワイヤーからケブラーラインに変更し,比強度と張力材の取り回しやすさを改善した.以上の取り組みにより新たな実験用モデルを開発し,基礎的実験を進めてきたところであるが,新たなシステムを導入したことにより2022年度で完了することとしていた課題についてさらなる検討が必要となり,2023年度に継続して実施する計画に修正した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究計画最終年度である2022年度は昨年までに開発した超磁歪素子を用いた張力制御ユニットを組み込んだテンセグリティ構造モデルの改良を進めるとともに,制御システムを実装し,スマートテンセグリティ構造システムの精密形状制御の有効性について実験的に検証することを計画していた. 張力制御ユニットの動作検証においては磁気シミュレーションソフトを活用した数値解析も併せて実施し,実験値との比較を通して駆動力の検証を実施した.ユニットの改良により2021年度と比較して解析値と実験値の乖離が縮小し,駆動効率の向上を実現した.一方で改良版ユニットを用いた構造制御を試みたところ,張力材の伸び量や節点部の摩擦の影響から予想された構造の変位量を得ることができなかった.そこでさらに張力制御ユニットの改良を進めようとしたところ,世界情勢を含む様々な要因により超磁歪素子の入手性が著しく低下する状況となった.そのような状況下でより駆動力の高い張力制御ユニットの開発は困難であると判断し,現在保有している素子を活用した圧縮材制御ユニットを新たに開発し,張力材と圧縮材のハイブリッド制御によるテンセグリティ構造の精密形状制御を試みる方針に修正を行った. 圧縮材制御ユニットの開発においては圧縮材の中間部に超磁歪素子を挿入し,周囲に制御用コイル等を備えたシステムを構築した.構築したシステムについて基礎的実験を行い,圧縮材の伸縮が実現されることを確認した. 以上のように,スマートテンセグリティ構造システム全体の検討を進め,一定の成果を得たものの,新たなユニットを組み込んだ新システムの実証実験が十分に実施できておらず,実施期間を延長して検証を行うよう修正した.これらのことから進捗はやや遅れていると判断するが,延長年度での課題実施準備は整っている.
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今後の研究の推進方策 |
当初2022年度を計画最終年度として取り組んできたが,開発中の構造モデルにおいて,張力材制御ユニットに加え,圧縮材制御ユニットを新たに開発し,それらを組み込んだスマートテンセグリティ構造システムとしたことから,十分な検証を終えておらず,2023年度に延長して実施することとした.2023年度では形状制御の繰り返し精度,精密性等について実験的検証を重ね,新たに開発したシステムの有効性を明らかにする.
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