研究課題/領域番号 |
20K04946
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24020:船舶海洋工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 |
研究代表者 |
仁木 洋一 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (10511587)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | アンモニア / 二元燃料 / RCCI / ディーゼル / CFD / OpenFOAM / 代替燃料 / 反応性圧縮着火燃焼 / 反応性制御圧縮着火燃焼 / 反応性制御圧縮着火 / 混焼 / デュアルフューエル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、舶用ディーゼル機関からの二酸化炭素排出量削減に寄与するために、舶用ディーゼル機関において、アンモニア(NH3)と軽油を混焼させる燃焼方式の開発に資する研究である。反応性の悪いNH3を燃焼させると、未燃NH3や温室効果のあるN2Oを排出する恐れがある。本研究では、軽油とNH3を燃焼室内において混合し、圧縮着火させる反応性制御圧縮着火(RCCI)燃焼技術を用いて、未燃NH3やN2Oの排出量を増加させないで、より多くのNH3をディーゼル機関において燃焼させる事が可能な混合比率や軽油噴射条件等を、試験用単気筒ディーゼル機関を用いた実験と化学反応機構を用いた数値計算により明らかにする。
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研究成果の概要 |
温室効果ガス削減のために、代替燃料として期待されるアンモニア(NH3)を、ディーゼルエンジンにおいて、軽油とNH3を混焼する技術に関する研究開発を実施した。本研究では、NH3を燃料として利用した場合に生成される未燃NH3や亜酸化窒素(N2O)の削減方法や機構の解明を目的として、実験とCFDを用いた数値計算を行った。その結果、軽油とNH3を混焼した場合の排気中成分の変化や、軽油の噴射時期の早期化が未燃NH3とN2Oの削減に対して有効であることが、実験により明らかになった。また、CFDを用いたエンジン内の燃焼解析により、噴射時期の早期化による未燃NH3とN2Oの削減機構を解析した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
NH3は、カーボンフリー燃料として水素に比べて液化しやすい性質のため大量輸送や長期貯蔵に適しており、水素キャリアとして注目されている。さらに、NH3の直接燃焼についても発電や工業炉への利用に注目が集まっており、NH3を燃料として利用する技術開発による社会への波及効果は高いと考えられる。また、ディーゼルエンジンにおいて、温室効果ガスの排出削減を目的にNH3と軽油を混焼するためには、燃焼過程での軽油とNH3の相互作用や、NH3やN2Oなどの環境負荷物質の低減技術は必須である。本研究で得られた知見は、限られたものであるが、今後の研究開発に役立つものであると考えている。
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