研究実績の概要 |
2種類のファジィランダム変数係数を含む2レベル単純リコース計画問題に対して、上位レベル意思決定者の均衡解概念をそれぞれ導入し、各均衡解を導出するための求解手法を提案した。まず、離散型ファジィランダム変数係数を含む2レベル単純リコース計画問題に対しては、可能性測度の概念と許容可能性レベルの設定に基づく線形計画問題を繰り返し解くことにより、許容可能性レベルに依存する均衡解を容易に導出することができることを示した。同様に、連続型ファジィランダム変数係数を含む2レベル単純リコース計画問題に対しては、可能性測度の概念と許容可能性レベルの設定に基づく凸計画問題を繰り返し解くことにより、許容可能性レベルに依存する均衡解を容易に導出することができることを示した。(Hitoshi Yano: Stackelberg Games with Fuzzy Random Variables Based on Simple Recourses, in Unconventional Methods for Geoscience, Shale Gas and Petroleum in the 21st Century, pp.229-243,IOS publisher,2023) 一方、多目的二人非ゼロ和ゲームを取り扱うために、制約法と必然性測度に基づく均衡解概念を導入し、上位レベル意思決定者が設定する許容制約レベル値に基づく均衡解を導出するためのアルゴリズムを提案した。このアルゴリズムを活用して、上位レベル意思決定者が、許容制約レベル値を繰り返し更新することにより、均衡解集合の中から受遺レベル意思決定者の満足解を導出する対話型意思決定手法を提案した。(矢野均, 西崎一郎:制約法と必然性測度に基づく多目的ファジィ双行列ゲーム, 日本経営工学会論文誌, 第74巻第3号, pp.133-141, 2023)
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