研究課題/領域番号 |
20K04970
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25010:社会システム工学関連
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研究機関 | 江戸川大学 |
研究代表者 |
Zhan Ping 江戸川大学, メディアコミュニケーション学部, 教授 (00296360)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 割り当て問題の拡張 / 効率(満足度) / 公平性 / 劣モデューラ関数 / 離散財の公平分配近似 / 分配メカニズム / 選好 / 分配メカニズムの特徴付け / 劣モジュラ / 離散財の公平分配 / 無羨望 / 単峰 / 離散財 / probabilistic serial / 効率 / 耐戦略性 / ポリマトロイド / (双)劣モジュラ関数 / 割り当てメカニズム / 劣モジュラ関数 / 公平 / 基本構造 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、主に効用関数を前提とせず、参加者の選好(preference)のみによって決定する資源の割り当て問題を対象とする。主な内容は、公平性と参加者の効率性(選好の実現度)を最大限に実現し、一定の耐戦略性を持つPS(Probabilistic Serial)メカニズムを拡張することである。研究の特徴は、全く新たな研究方向(固定の集合から集合族)へという基本条件を緩和し、その一般化された問題設定に関して、効率の良いアルゴリズムを提案すること、および、特徴付け、基本構造の解明、関連研究である。また、拡張されているモデルに適応する応用例の提案にも取り組む。
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研究実績の概要 |
財の割り当てでよく知られているseminal 論文 のprobabilistic serial(PS)メカニズムに関し、近年、それぞれの財の固定容量から変動容量に緩和し、効率・無羨望・弱耐戦略性(ナッシュ均衡)を保ちながら、割り当てメカニズムの拡張に成功した。去年度、この拡張メカニズムの特徴付けの結果を2本の単著論本にまとめられ、Spring Natureの専門誌にパブリッシングできた。 その一つは、非アルゴリズムの特徴づけ、つまり、拡張PSの割り当てアルゴリズムをOrdinal fairness(順序公平)とNon-wasteful (財の完全利用)という二つのコンセプトと等価と証明できた。特に、財の完全利用は、本論文で提案された独自の概念に基づいて、証明した。もう一つは、経済学の割り当てメカニズムと組み合わせ最適化理論の融合した結果。PS割り当てメカニズムのPareto効率性はより強いWelfareの合計最適化と等価が知られている。しかし、この証明は各財の容量が固定の1に依存する。容量を変動的に緩和する場合、証明の手法を単純に拡張できない。本研究は効率性の無閉路の特徴を利用しながら、割り当て順序を財の重みに関連付け、矛盾なく設定できる。さらに劣モジュラ関数と貪欲算法の関連づけを通じて、拡張割り当てメカニズムもPareto効率性より強いWelfareの合計最適化と等価という事実を証明できた。科研費のおかげで、Open accessの選択ができて、現在すでに4桁のダウンロード数、高い関心が寄せられた。 さらに、財空間の拡張、双劣モジュラ多面体のタイトの単調直径の上限という結果を筆頭著者として同じくSpring Natureの専門誌にパブリッシングできた。単調直径は組み合わせ論、計算幾何学、特に、広く応用されている線形計画、シンプレックス法の計算複雑度の理論根拠になっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「研究実績の概要」、および次の「公開した論文」研究成果を概ね予定通りパブリッシングできた。
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今後の研究の推進方策 |
新たな研究成果、分割不可財、整数財の近似公平の分配メカニズム、およびその一般化の研究成果を投稿中、準備中。時間があれば、preprint の原稿を整理し、投稿する。
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