研究課題/領域番号 |
20K04978
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25010:社会システム工学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
原口 和也 京都大学, 情報学研究科, 准教授 (80453356)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 列挙 / アルゴリズム理論 / 離散最適化 / 列挙アルゴリズム / 列挙問題 / 離散アルゴリズム / データマイニング / バイオインフォマティクス / 離散列挙 / 強化学習 / 数理最適化 / 近似解法 / 局所探索法 / アルゴリズム / モデリング / OR |
研究開始時の研究の概要 |
離散問題を解くことはオペレーションズ・リサーチや社会工学をはじめ様々な分野で応用を持つ。離散最適化に関して言えば、IPなどの汎用ソルバの性能は飛躍的に高まってきた。しかし実際のインスタンスは大規模かつ複雑な構造を有することもあり、満足な解を得ることは容易ではない。このような困難に直面した場合、問題の適切なモデリングが肝要である。モデリングとは解きたい問題の部分問題への分解とみなすことができるが、できるだけ広汎な問題群に適用できるようなモデリングおよび効率的な部分問題の解法とは一体どのようなものだろうか。本研究課題ではこの問いに答えを与えるための事例研究を行う。
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研究成果の概要 |
特に離散列挙問題に関して顕著な成果を挙げた。極大解生成オラクルによって暗に与えられるアイテム付き集合システム(ハイパーグラフ)に対し、共通アイテム集合に関して極大な解をすべて列挙する問題を考えた。集合システムに一切の仮定がない場合、合流性を仮定した場合のそれぞれについて、多項式遅延アルゴリズムを開発した。これらの成果は一般性が高いものであり、アイテム付きグラフにおける共通アイテム集合に関して極大な連結誘導部分グラフの列挙アルゴリズムの実装、様々な連結条件を満たす部分グラフの列挙問題(たとえば二辺/点連結誘導部分グラフ、強連結誘導部分グラフ)など、新しい研究への展開につなげることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
共通アイテム集合に関して極大解を列挙する問題を、従来まったく取り扱われてこなかった集合システム上に拡張し、多項式遅延列挙が可能であることを示した。この成果は、様々な連結性の条件について、共通アイテム集合に関して極大かつ当該連結条件を満たす誘導部分グラフを列挙することが、多項式遅延で可能なことを意味している。この問題は遺伝生物学において有意なタンパク質構造の発見や、DWAS分析などに応用を持ち、これら個別の問題を解決するための効率の良いアルゴリズムの存在が示唆されている。
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