研究課題/領域番号 |
20K05006
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25020:安全工学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
吉田 護 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科(環境), 准教授 (60539550)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 避難行動 / 避難の備え / 因果関係 / 意思決定過程 / 豪雨災害 / 豪雨 / 台風 / 政策科学 / 意思決定 / 異質性 / 行動モデル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では異質的な意思決定過程に着目し,複数の意思決定過程を同時に含む避難行動及びその備えの統合的行動モデルを開発する.具体的には,実際の被災地の住民を対象にアンケート調査を行い,潜在的クラスモデルの枠組みを応用して,心理学で知見が蓄積されているシステムIとIIの意思決定過程を含む避難行動やその備えに関する行動モデルを構築する.なお,分析では,特定の意思決定過程が優位に働く条件やそれぞれの意思決定過程の中で有効な説明変数を明らかにする.また,避難行動とその備えの関係を構造化し,避難の備えが避難行動に与える影響を定量的に評価する.
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研究成果の概要 |
本研究では,異質的な意思決定過程を前提として,避難の備え及び避難行動の統合モデルを構築,適切な避難行動を促すための政策的示唆を得ることを試みた.主要な研究成果は,①災害の脅威が迫った時間帯による避難行動への影響,②避難の備えと避難行動の意思決定の因果関係,③災害関連情報の取得と避難行動の意思決定の因果関係,④災害関連情報の取得状況と避難行動の意思決定過程の関係性,にまとめられる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,災害の脅威が迫る時間帯によって,住民の避難行動が異なることを示した.また,災害関連情報の取得状況によって避難行動に至るまでの住民の意思決定過程が異なることを明らかにした.これらは既存研究にない知見であり,学術的意義のある分析結果である.また,この結果は災害の脅威が迫る時間帯によって,災害関連情報の発信方法を変更する必要性があることを示唆している.詳細はさらなる検討を必要とするが,その根拠となる分析結果を示した点は社会的にも意義のあるものである.
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