研究課題/領域番号 |
20K05007
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25020:安全工学関連
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
後藤 雄治 大分大学, 理工学部, 教授 (00373184)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 電磁非破壊検査 / 渦電流探傷試験 / マイナーループ磁気特性 / 強磁性体鋼管 / 外面欠陥 / 直流バイアス矩形波 / 伝熱鋼管 / 電磁気センサ / マイナーループ磁化曲線 / 渦電流 / 直流バイアス交流磁界 / 熱交換器 / ヒステリシス磁化曲線 / マイナーループ磁化特性 |
研究開始時の研究の概要 |
火力発電所や石油製油所の熱交換器には伝熱鋼管が使用されている。この鋼管は内外を流れる流体や支持鋼板との振動接触、堆積物等で内外面に腐食や欠陥が発生する。そのため各種プラントの安全性を保つために定期的な検査が必要である。現在この検査には、超音波探傷試験法や直流磁化渦電流探傷試験法が有用とされており、一部、実用化されている。しかし前者は検査スピードが遅い問題があり、後者は直流と交流の2種類の電源が必要となり装置の大型化が指摘されている。本研究では探傷スピードも速く、電源は1種類のみで探傷が可能となる直流バイアス矩形波磁界を使用した新しい電磁気検査法を研究開発する。
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研究成果の概要 |
強磁性鋼管は、発電所や石油プラントの熱交換器の伝熱管に使用される。強磁性鋼管の外側欠陥は、支持鋼板(バッフル)との摩擦によって発生する。本研究では、強磁性鋼管の外側欠陥を検出するために、強磁性鋼管に挿入するタイプの、直流バイアスと矩形波交流磁界を併用した電磁気センサープローブによる探傷法を提案した。強磁性鋼管の磁束密度と渦電流は、プレイヒステロンモデル法(プレイモデル法)を使用したマイナーループ磁化曲線を考慮した 3 次元非線形電磁界解析法によって解析される。本提案手法は検証実験との比較も行い、有用性が示される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、熱交換器内の伝熱強磁性体鋼管の検査に電磁気現象を利用したものとして、大きな直流磁界と微小交流磁界を併用した直流磁化渦電流探傷試験法が存在する。しかし、この手法は2種類の励磁コイルが必要となるため、別々の電源を必要とする。一方、本提案手法は、1個の電源のみで探傷が可能となる新しい検査法である。この手法は、より小型で安価な装置構成が実現できる利点を有している。特に励磁コイルは1個で済むため、電磁気センサ内の励磁コイルの体積を節約し、検出コイルの巻数を増やすことができ、探傷感度を高めることがでる。それゆえ、多管式熱交換器鋼管のスタンダードな検査手法として全国に普及・定着できると思われる。
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