研究課題/領域番号 |
20K05009
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25020:安全工学関連
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研究機関 | 公立諏訪東京理科大学 |
研究代表者 |
志村 穣 公立諏訪東京理科大学, 工学部, 准教授 (70390424)
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研究分担者 |
高田 宗一朗 東京工業高等専門学校, 機械工学科, 准教授 (30835517)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 応力拡大係数 / き裂検出 / ひずみ測定 / 応力聴診器 / ひずみゲージ / FEM解析 / 応力拡大係数解析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では下記2点を柱に研究を進める. ①応力聴診器を用いた構造部材のき裂検出 本内容は先行研究の発展であり,切欠き幅をき裂開口寸法程度まで小さくし,3軸型応力聴診器によりひずみ分布の擾乱を測定可能か検討するものである. ②応力聴診器を用いたき裂の応力拡大係数解析 き裂の変位方式には3通りあるが,現在,モードⅡ(面内せん断型)の応力拡大係数KⅡの測定を実施している.既往研究結果の2軸直交型ひずみゲージよるKⅡ値に近しい結果が得られ,本手法の適用可能性が示唆されている.今後はモードⅠ(開口型)および混合モードの応力拡大係数測定を視野に入れ検討を行う.
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研究成果の概要 |
本研究内容は構造材料のき裂検出及びき裂の応力拡大係数解析の双方を含むが,き裂の応力拡大係数解析研究に進捗が見られたため,こちらの成果概要を報告する.本研究では,応力聴診器と引張せん断平板試験片を用いて,面内せん断モードの応力拡大係数KⅡの解析を試みるとともに,2軸直交型ひずみゲージによる解析値,FEM解析及び外挿法により得られた理論値と比較し解析精度を検証した.また,き裂長さa,き裂間距離LがKⅡ解析精度に及ぼす影響を検討した.得られた知見として,①本提案手法によるKⅡ解析手法を提案した.②応力聴診器を用いたKⅡ解析精度は一部を除き,±10%以内に収まることが確認され,その有用性を示唆した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
応力聴診器を用いた構造部材のき裂検出及びき裂の応力拡大係数解析に関する技術は,低コストかつ簡易性を有する新たな健全性・安全性評価手法として位置付けられ,主として国内の老朽化橋梁構造物の保全・改修に役立てることができる.また,土木分野に限らず,機械及び建築分野でも本技術が適用可能であり将来性・発展性が推察される. 本研究成果は,現状としては実験室レベルであるが,様々な条件下での実験結果を蓄積し知見を深めること,及び次の段階として実地試験に臨むことで,将来的な現場での応用が期待される.これにより,喫緊の問題である老朽化社会インフラの健全性評価技術として,その一翼を担うものと推察される.
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