研究課題/領域番号 |
20K05015
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25020:安全工学関連
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研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
山中 仁寛 甲南大学, 知能情報学部, 准教授 (00404939)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | ドライバモニタリング / 眼球・頭部協調運動 / 人間信頼性 / ヒューマンインタフェース / 安全工学 |
研究開始時の研究の概要 |
申請課題は,交通環境における重大事故の要因であるヒューマンエラーを防止するために,ドライバーの運転中のメンタルワークロード(MWL)すなわち運転余裕度を斬新,かつ簡便な方法で推定する手法の開発を目的としている.具体的には,ドライバーの眼球運動と頭部運動の発生タイミングを車内に設置した可視光カメラのみで計測し,比較することによってこれらのタイミングの順序を判定し,その判定結果に基づいてドライバーのMWLを推定するものである. 本研究で提案しようとしている手法は,非常に簡便な計測装置とデータによりヒューマンエラーの未然防止への対策として有効であると考えている.
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研究成果の概要 |
眼球と頭部運動に関連するデータを機械学習手法のサポートベクターマシン(support vector machine:以下,SVM)に適用することにより「精神的負荷が低い」状態と「精神的負荷が高い」状態を区別することを試みた.交差検定の結果,提案手法は83%を超える正解率を得た.これらの結果は,運転中の精神的作業負荷を評価できる可能性を示している.さらに,視対象までの視距離と眼球と頭部運動の生起時間差との関係によりMWLを評価することが可能であることを示唆した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で提案した有効視野代用特性は,主観的負担感が大きくなるに従って有効視野が狭窄する現象を表現できる可能性を示しており学術的に意義がある.この結果は,提案した有効視野代用特性が,従来の有効視野計測・評価法に比べて効率が良いだけでなく,その傾向の妥当性も十分有しており,新しい運転時のMWLを評価する指標として価値があることを示した.これは,社会的な意義が大きい.なお,この実験により得られた成果ならびに知見はドライビングシミュレータによる仮想的な運転環境下での結果であるため,今後は実走行にて同様の実験を実施し,提案した新たな評価指標が実用化に耐えうるかを検討する必要がある.
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