研究課題/領域番号 |
20K05030
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25030:防災工学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
杉本 知史 長崎大学, 工学研究科, 准教授 (60404240)
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研究分担者 |
石塚 洋一 長崎大学, 工学研究科, 教授 (50284708)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 築石構造物 / 変状 / 力学的安定性 / 個別要素法 / 遠心力載荷模型実験 / 城郭石垣 / 遠隔モニタリングシステム / ワイヤレスセンサネットワーク / 動態観測 / 数値シミュレーション / 変状計測 / 遠隔モニタリング / 力学的安定性評価 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,変状の進む熊本城と丸亀城の石垣を対象として①無線センサ多点計測ネットワーク技術の開発,②開発したネットワーク技術の実際の城郭石垣への設置とモニタリング,③石垣の変状進行メカニズムを解明するための個別要素法解析,をそれぞれ実施し,これらの研究成果をもとに,石垣解体修復工事や観光客通行経路の安全を確保するための新たな城郭石垣の崩壊危険度評価手法を確立することを目的としている。
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研究成果の概要 |
本研究では、①多点変状モニタリングシステム設置・運用、②変状石垣の表面形状ならびに不安定石垣の振動特性の評価、③中型遠心力載荷試験装置を用いた築石構造物の動的模型実験の実施、④個別要素法解析による城郭石垣の力学的安定性評価をそれぞれ行った。③の成果に基づき④の評価手法の妥当性を明らかにするとともに、①、②、④の成果を踏まえた現況の熊本城の変状石垣の力学的安定性の評価と、④の結果に基づいた,石垣を構成する石材表面の粗度と栗石層幅との関係から、崩壊パターンの分類を行った。これにより、基本的な石垣構造別の地震動による崩壊リスクの度合いを定量的に示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,従来の経験則による文化財保護的観点ではなく,地盤工学的手法を用いた工学的観点より,城郭石垣の崩壊予測や崩壊に対する安全性評価を定量化することで,より安全な工事の遂行や,観光客等の安全確保のために必要な判断基準を,城郭を管理する行政や管理者が設定する上で、工学的根拠に基づく情報を提供することが可能となる。これにより、城郭石垣の維持管理や被災対象の復旧の要否といった実務的課題を解決する一助となることに意義を有する。
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