研究課題/領域番号 |
20K05041
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25030:防災工学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
松冨 英夫 秋田大学, 名誉教授, 名誉教授 (20134083)
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研究分担者 |
有川 太郎 中央大学, 理工学部, 教授 (00344317)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 津波 / 氾濫水密度 / 氾濫流抵抗則 / 波力 / 抵抗則 |
研究開始時の研究の概要 |
移動床下の土砂を含む津波氾濫流の抵抗則は遡上高ばかりでなく、氾濫水密度、ひいては津波荷重へ影響するが、不明である。遡上高は歴史津波の規模評価へ影響し、津波荷重は波周期の影響も受ける。 以上を背景に、本研究は津波荷重評価や歴史津波の規模評価の高度化を目指し、水理・数値実験や理論解析に基づいて、1)遡上高や氾濫水密度と密接に関係する移動床下の津波氾濫流の実用的な抵抗則の提案、2)その抵抗則と氾濫水密度の関係式の提案と抵抗則の遡上高への影響評価、3)氾濫水密度と津波荷重の関係式の提案、4)波周期と津波荷重の関係式の提案、5)津波氾濫流が土砂を含むと津波荷重が大きくなるかの判定を目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究は、諸構造物へ作用する津波荷重評価や歴史津波の規模評価の高度化を目指し、水理実験と理論解析に基づいて、津波氾濫流(非定常流)の流勢や遡上高、土砂移動(洗掘・堆積)域、氾濫水密度などと密接に関係する「移動床下の津波氾濫流の実用的な抵抗則」を提案し、その抵抗則に基づいた「氾濫水密度の実用的な評価式」の提案と「抵抗則(氾濫水密度)の遡上高などへの影響」の検討を行った。また、水理実験や数値実験、理論解析に基づいて、「氾濫水密度と津波荷重の関係」や「波周期と津波荷重の関係」の検討を行い、最後に「土砂を含むことによる津波荷重の増減」の判断を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により移動床下の土砂を含む津波氾濫流(非定常流)の実用的な一抵抗則と氾濫水密度評価式が初めて提示された。これらの抵抗則と氾濫水密度評価式を用いた津波氾濫流の水面形を含む遡上理論も提示された。さらに、氾濫水密度や氾濫流の水面形が津波荷重へ影響することを水理実験を通して確認している。これらの研究成果は限られた条件下で得られたもので,今後の研究展開の参考になるとともに一般化が期待され,諸構造物へ作用する津波荷重評価や歴史津波の規模評価の高度化,ひいては津波の防災・減災対策の高度化へ寄与すると考えられる。
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