研究課題/領域番号 |
20K05042
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25030:防災工学関連
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研究機関 | 岡山理科大学 |
研究代表者 |
鎌滝 孝信 岡山理科大学, 理学部, 教授 (50631280)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 日本海東縁 / 津波堆積物 / 洪水堆積物 / 古津波 / 古地震 / 地質調査 / 年代測定 / 津波 / 洪水 / 火山泥流 / 堆積物 / 災害予測 / 日本海沿岸 |
研究開始時の研究の概要 |
我が国は沿岸部に人口が密集しており,水災害の頻度や規模に関する将来予測技術を高度化することは,沿岸低地における防災対策を進める上で重要な課題といえる. 本研究では,北東北日本海沿岸低地において津波および洪水堆積物に関する地質調査を実施し,それらの形成年代やより詳細な空間的分布範囲を明らかにすることによって,過去に発生してきた津波および洪水の頻度や規模の復元を試みる.本研究の成果は,対象地域において過去に発生した大規模な津波や洪水から予測される将来の水災害の深刻な被害範囲やその頻度に関する情報を提供することで,災害リスク評価の高度化のみならず住民の防災意識高揚にもつながることが期待される.
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研究成果の概要 |
本研究課題では,北東北日本海側における過去の津波および洪水の履歴を明らかにし,沿岸低地における災害評価の高度化に資する情報を整備するため,青森県および秋田県の日本海沿岸に分布する沖積低地を対象として津波および洪水堆積物調査を実施した.採取したボーリングコア試料から,複数の津波堆積物と洪水堆積物がみいだされ,それらの形成年代を明らかにした.また,採取した試料について各種解析をおこなった結果,砂質津波堆積物が目視で確認されなくなった陸側延長部に,津波堆積物と対比できる地層が確認されることを明らかにした.この結果は,津波堆積物を基にした津波評価手法の高度化につながると期待される.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題では,北東北日本海沿岸の低地にて津波および洪水堆積物調査を実施し,日本海側におけるいくつかの大規模な津波および洪水イベントの発生履歴を明らかにした.さらに,砂質津波堆積物が確認されなくなった陸側延長部に,津波堆積物と対比できる地層が確認されること,すなわち従来推定されていたよりも津波の遡上限界範囲が広がる可能性を示した.この結果は,津波や洪水による浸水範囲をより精度高く推定できる可能性を示唆する点で学術的意義は大きいと考える.また,ハザードマップへの応用等につながれば,そこで生活する住民にとっても防災意識の高揚につながる等,社会的な波及効果も大きいと考える.
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