研究課題/領域番号 |
20K05045
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25030:防災工学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
加藤 正司 神戸大学, 工学研究科, 准教授 (10204471)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 疎水材 / 遮水層 / 接触角 / 模型土槽 / 疎水性材料 / 遮水 / 不飽和土 / 浸透 / 自然暴露 / 自然斜面 |
研究開始時の研究の概要 |
豪雨による斜面崩壊は毎年人命や財産の被害を生じ,近年のゲリラ豪雨などの異常気象と相まって社会的な危機感が高まっている。本研究では,疎水性をもつ土(疎水材)を用いて,自然斜面への雨水の浸透に対して長期的に高度な遮断機能と排水機能を持つ遮水性地盤材料としての可能性を検証する。自然斜面の安全を守るために,新たな地盤材料である疎水材を用いて効率的・自然に優しい遮水性層の構築を提案する。疎水材の力学特性把握のため,不飽和土一面せん断試験,保水性試験,接触角測定試験および水侵入時間試験を実施し,実物大模型斜面を野外に作製して遮水特性の長期安定の確認,および遮水性地盤材料の実用化の可能性を明らかにする。
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研究成果の概要 |
集中豪雨による斜面崩壊は毎年,人命や財産の被害を生じ,近年のゲリラ豪雨などの異常気象と相まって社会的な危機感が高まっている。本研究では,疎水材を用いて,不飽和状態の自然斜面への雨水の浸透に対して,長期的に高度な遮断機能と排水機能を持つ遮水性地盤材料としての可能性を検証した。このため,できるだけ安価で簡単な方法で遮水材料を作製し,遮水層を設置することを一つの目的とした。そして,市販のコンクリート養生材を希釈した溶液を用いて遮水材を作製した。模型土槽による遮水層は26か月間,遮水機能を維持しており,本方法の有効性が実証されたと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年,集中豪雨による土砂災害が増加している。土砂災害は,降雨による浸透が土のせん断抵抗を低減し,このことが斜面崩壊を引き起こす原因となり発生すること多い。このため,自然斜面に対して,表層部への降雨浸透に対する強化対策技術の開発は急務であると考えられる。その一つの方法として,自然斜面や土構造物斜面の表層に遮水性の高い疎水性地盤材料を用いることにより表層からの降雨浸透を抑え,表層崩壊を防ぐ方法が考えられる。本研究では,この優れた雨水遮断・排水機能を持つ疎水材料の利点および特性を活かし,遮水材層への適用性と長期持続性を評価して,自然斜面や土構造物斜面の安定性の向上を図ることを目的としている。
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