研究課題/領域番号 |
20K05064
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26010:金属材料物性関連
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研究機関 | 千葉工業大学 |
研究代表者 |
井上 泰志 千葉工業大学, 工学部, 教授 (10252264)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 斜入射堆積法 / 離散的柱状構造 / 反応性プラズマプロセス / 化合物薄膜材料 / 優先配向性 / スパッタリング / 二酸化チタン / 酸化タングステン / エレクトロクロミック / 反応性蒸着 / 酸化物薄膜 / 窒化物薄膜 / 反応性スパッタリング / 化合物薄膜 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,斜入射堆積法を導入した反応性プラズマプロセスによる,離散的なナノ柱状構造を有する各種化合物薄膜の堆積法を確立することを目的とする. 真空蒸着法において発展してきた斜入射堆積法の理論に加え,反応性プラズマ環境に由来する新たな微細構造制御因子を明確化し,各種金属元素の酸化物,窒化物,炭化物等さまざまな化合物の離散的ナノ柱状構造形成を可能にするとともに,工学的応用の基礎を確立する.
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研究成果の概要 |
本研究は,斜入射堆積法を導入した反応性プラズマプロセスにより,離散的柱状構造を有する化合物薄膜の堆積法を確立することを目的とした.反応性スパッタリングに斜入射堆積法を適用し,窒化チタン,酸化チタン,酸化タングステン,酸化スズ薄膜試料を作製した.窒化チタンでは,成膜圧力3 Paが離散的柱状構造形成に最適であった.従来,斜入射堆積法において最も重要とされてきた幾何学的因子より,堆積膜の結晶性と優先配向性が支配的要因であることが確かめられた.酸化チタンおよび酸化スズでは,基板温度を上昇させることにより部分的な空隙の形成に成功し,離散的柱状構造実現の指針が得られた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により,従来,真空蒸着法において発展してきた斜入射堆積法を反応性プラズマプロセスに適用が可能であることが示された.反応性プラズマ環境下の斜入射堆積法では,離散的柱状構造の形成における重要因子は,堆積プロセスにおける基板角度や原料供給源からの距離などの幾何学的因子ではなく,堆積膜の結晶性と優先配向性であることが明らかにされた.本研究により,従来はコストの高いリソグラフィー法によってのみ実現されてきた,化合物材料の離散的柱状構造化が,低コストの斜入射堆積法によって実現できることが示された.
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