研究課題/領域番号 |
20K05078
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中本 有紀 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 特任准教授(常勤) (90379313)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 水素 / 高圧力 / 電気抵抗 / 金属化 / 超伝導 / 高圧 / 相転移 |
研究開始時の研究の概要 |
高圧力下において様々な物質が結晶構造や物性の変化を示し、金属化や超伝導化といった劇的な変化があらわれる。最もシンプルな元素である水素の金属化の実現は多くの研究者の夢をかなえるだけでなく、物質の存在形態に関する新しい科学的知見を与えることになる。金属化や超伝導性の発現とその結晶構造との関係を明らかにすることで、理論的に超伝導性発現機構が解明されれば、室温超伝導体につながる新規な高温超伝導物質の設計が可能になる。将来のグリーンイノベーションにつながる超伝導現象の研究に貢献に期待できる。
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研究成果の概要 |
水素は450 GPaの超高圧力下で金属化し、さらに室温超伝導を示すとの理論予測があるが、圧力が高く実験的に困難であることから実証には至っていない。本研究ではこの検証実験を遂行するに必要な圧力発生技術開発と、実験上の様々な問題点に取り組み解決してきた。非常に困難な水素封入の成功率を向上させることができた。水素は圧縮率が大きく、試料室が縮み絶縁層が崩れ易いことから、圧力印加に伴う電極の断線をしばしば 引き起こすことが問題として残っている。我々は室温において120 GPaまでの水素の加圧測定に成功している。水素の金属化および室温超伝導の検証が目前となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
金属水素の実現は多くの研究者の長年の夢をかなえるだけでなく、物質の存在形態に関する新しい科学的知見を与えることになる。本研究の成果として実証実験の実現にむけた問題解決、および測定技術開発が挙げられる。これを基に今後さらに金属化や超伝導性の発現とその結晶構造との関係を明らかにすることで、理論的に超伝導性発現機構が解明されれば、超伝導転移温度の改善、さらには室温超伝導体など新規高温超伝導物質の設計に繋がる。
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