研究課題/領域番号 |
20K05083
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
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研究機関 | 富山県産業技術研究開発センター |
研究代表者 |
坂井 雄一 富山県産業技術研究開発センター, その他部局等, 主任研究員 (70416155)
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研究分担者 |
唐木 智明 富山県立大学, 工学部, 准教授 (10254236)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 圧電体 / 非鉛 / 配向 / 印刷 / 無鉛圧電体 / 厚膜 / スクリーン印刷 / 脱分極温度 |
研究開始時の研究の概要 |
スクリーン印刷と熱処理のみで、高温利用が可能かつ特性が良好な配向性無鉛圧電体の厚膜パターン形成技術を確立する。次の2課題に取り組み、成果を組み合わせることで、鉛系圧電体に匹敵する無鉛圧電体膜を作製する。 課題1:基板からの圧縮応力を利用した(Bi,Na)TiO3-BaTiO3系厚膜の脱分極温度(Td)の高温化 課題2:BaTiO3系厚膜で有効であった配向性厚膜形成手法の(Bi,Na)TiO3-BaTiO3系厚膜への適用による特性向上
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研究成果の概要 |
非鉛系圧電材料の(1-x)(Bi,Na)TiO3-xBaTiO3(BNT-100xBT)は、脱分極温度Tdの上昇と特性向上が望まれている。電子部品に適した膜パターンの形成手法として、省工程で廃液フリーのスクリーン印刷法を選択、BNT-100xBT厚膜を作製した。基板からの圧縮応力を利用することで厚膜のTdが上昇すること、添加物により電気特性を改善できることを確認した。さらに特性向上が見込まれる配向性BNT-100xBT厚膜を印刷法で作製するための手法を見出した。具体的には、印刷用ペースト材料に角状粒子を用いてテンプレート層を形成、その上に通常粒子で厚膜を形成することで高配向な厚膜が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、電子部品用圧電材料としてチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)が広く使用されている。有害な鉛を含有しない無鉛材料の開発が求められているが、PZT系に匹敵する特性が得られておらず、無鉛圧電材料の開発が望まれている。 本研究では、省工程かつ廃液フリーの膜パターン形成手法であるスクリーン印刷法で、非鉛系圧電材料(Bi,Na)TiO3-BaTiO3について、特性向上につながる配向膜作製のための新たな手法を見出した。また、残留応力に起因した格子歪みが相転移に与える影響を明らかにするとともに使用可能な温度範囲を広げることができた。BNT-BT厚膜への金属酸化物添加物による特性向上とその役割も明らかとなった。
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