研究課題/領域番号 |
20K05108
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26030:複合材料および界面関連
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研究機関 | 阿南工業高等専門学校 |
研究代表者 |
鄭 涛 阿南工業高等専門学校, 創造技術工学科, 准教授 (50737228)
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研究分担者 |
西山 憲和 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 教授 (10283730)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | カーボン被覆 / チタン酸リチウム / 酸化チタン / リチウムイオン電池 / 色素増感太陽電池 / 光触媒 / 電気二重層キャパシタ / 活性炭 / カーボン被覆チタン酸化物 / リチウム電池 / カーボンコーテイング / 複合材料 / カーボン材料 |
研究開始時の研究の概要 |
チタン酸化物はリチウムイオン電池や次世代キャパシタの電極材料として注目されている。本研究は高活性・高表面積をもつアモルファス酸化チタンを出発物質とし、電極材料用ナノポーラスカーボン被覆チタン酸化物ナノ粒子TiO2@C, HTO@C, LTO@Cを作製する。独自の蒸気重合法によるナノポーラスカーボン被覆膜の構造制御およびチタン酸化物のナノ粒子化が本研究の核となる。また、得られたナノポーラスカーボン/ナノチタン酸化物複合体電極の電気化学的性能を検討することで、複合体の合成手法・合成条件の確立と電極材料の粒子径、カーボン被覆量などの最適化を目指す。
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研究成果の概要 |
リチウムイオン電池の負極材料であるTiO2およびLi4Ti5O12の電気伝導性を向上させるため、材料のナノ構造化、およびカーボン材料との複合化について検討を行った。フルフリルアルコールを用いた蒸気重合法を用い、ナノ粒子の周りにポーラスカーボン層を被覆した。重合触媒と重合時間によるカーボン被覆量の制御ができた。カーボン被覆により、材料の電気伝導性の向上が確認できた。また、カーボン被覆により、TiO2の高温においての相転移が抑制され、結晶構造の安定化が確認された。カーボン被覆TiO2はカーボンによる吸着とTiO2による光触媒の効果を両方確認でき、吸着と触媒作用のハイブリット化が成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の創造性は、材料の結晶性、粒子径、カーボン被覆層の厚み、細孔径、開孔率が、電池性能にどのようにそれぞれが影響するかを総合して評価し、支配因子と相互作用を明らかにし、構造を最適化にすることである。本研究の成果は様々なカーボン複合材料の合成と構造制御に応用することができ、擬似容量キャパシタ電極用のRuO2やMnO2とカーボンの複合材料、金属ナノ粒子担持カーボン複合体の触媒など、新たな機能性カーボン複合材料の開発への波及効果も期待できる。この材料開発が高エネルギー密度・高出力をもつ全固体リチウムイオン電池や次世代キャパシタの発展に大いに貢献できると考えられる。
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