研究課題/領域番号 |
20K05112
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26030:複合材料および界面関連
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研究機関 | 静岡理工科大学 (2021-2022) 山形大学 (2020) |
研究代表者 |
黒瀬 隆 静岡理工科大学, 理工学部, 准教授 (60375326)
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研究分担者 |
伊藤 浩志 山形大学, 大学院有機材料システム研究科, 教授 (20259807)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 複合材料 / 力学特性 / 高靭性 / 延性破壊 / 扁平粒子強化高分子複合材 / 貝殻真珠層 / 力学的特性 / 扁平粒子強化高分子複合材料 / 扁平粒子 / 樹脂複合材料 / 靭性 |
研究開始時の研究の概要 |
学術的「問い」を解明するために,大きく以下の3つを研究を検討する. ① 力学特性を制御可能な高分子,異なるアスペクト比の扁平粒子,高分子との界面強度が制 御された扁平粒子を含み,扁平粒子が高配向し充填量が制御された複合材料の作製. ② 高分子の力学特性,粒子アスペクト比,高分子/扁平粒子の界面強度,粒子の配向度,粒子 の充填量などの「材料特性因子」と「複合材料の力学特性」の定量化. ③ Shear-Lagモデル,マイクロメカニクスモデル,有限要素法などの解析手法を用いた「複合材料の力学特性」と「材料特性因子」との関係性の明確化.
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研究成果の概要 |
貝殻真珠層の強靭化発現機構を理解するために、貝殻真珠層の内部構造および、破壊特性(延性破壊)を模倣した複合材料を作製することに成功した。力学特性を任意に制御可能なエポキシ樹脂マトリクスを適用することで、マトリクス樹脂の力学特性が複合材料の靭性に与える影響を明らかにした。弾性率の低いマトリクス樹脂は、扁平粒子へ伝達するせん断荷重を低下させ、扁平粒子の破壊が抑制されることで複合材料が延性破壊を示すことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高分子複合材料は繊維で強化される繊維強化複合材料(FRP)が主流であり、これまで扁平粒子が高充填・高配向する複合材料の作製自体が困難であった。本研究により力学特性を制御したエポキシ樹脂マトリクスと高アスペクト比の扁平マイカ強化粒子を用いた高強度・高弾性率を示す貝殻真珠層を模倣する複合材料を作製方法を確立したこと、マトリクス樹脂の力学特性が複合材料の靭性に与える影響を明らかにしたことは意義がある。本複合材料は軽量構造材料であり、モビリティのボデー構造などに適用されれば、燃費向上やCO2排出量低減に貢献することができる。
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