研究課題/領域番号 |
20K05124
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26030:複合材料および界面関連
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研究機関 | 地方独立行政法人大阪産業技術研究所 |
研究代表者 |
尾崎 友厚 地方独立行政法人大阪産業技術研究所, 和泉センター, 主任研究員 (50736395)
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研究分担者 |
津田 大 大阪公立大学, 工学(系)研究科(研究院), 客員研究員 (80217322)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 炭化ケイ素 / 拡散接合 / 金属中間層 / CMC / 透過型電子顕微鏡 / 液相接合 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、CMC に内在する繊維構造に由来した異方性や欠陥の影響を受けない接合技術を開発することを目的に、接合界面部での微細組織の形成過程を解明し、界面微細組織を制御可能な中間金属層用金属を探索する。具体的には、中間金属層を用いて拡散接合処理を施したCMC 接合試料を用意し、接合部の組織観察および力学特性に係る把握等を総合的に進める。加えて、透過型電子顕微鏡観察(TEM)による接合界面の詳細な解析によって、界面微細組織の形成メカニズムを明らかにし、実用のCMC 部材に対し、新たに開発した接合処理を実施することでその効果を検証する。
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研究成果の概要 |
本研究では、セラミックス基複合材料(CMC)を接合して航空エンジン等の高温機械部品を得るための液相拡散接合(TLP接合)技術を開発し、接合反応過程の解明に取り組んだ。TLP接合の化学反応挙動を調べるため、炭化ケイ素(SiC)セラミックを基板として様々なインサート材での接合体を作製し、接合界面を調査した。 インサート材として銅-チタンを用いた結果では、接合界面の流動性を変化させることで、接合層の厚みを制御する手法を見出すとともに、CMCへの適用で問題となる、表面に欠陥を含む基板でも良好な接合が得られた。また、TLP接合に利用できる新たな金属箔の組合せ(Cu-Hf)を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
炭化ケイ素(SiC)系材料に対してのTLP接合の研究を進めた結果、接合処理時の接合界面の流動性を変更することで、接合層の厚みを制御する手法を見出すとともに、これまでの銅-チタン系以外のインサート材でも接合品質の高いTLP接合処理を行うことに成功した。これは本研究の接合技術の品質向上と材料の選択性の拡大に寄与する結果であり、高温機械部品の製造技術として活用が期待される。 学術的な意義としては、異なるインサート材で形成された接合界面を解析し、界面における金属箔と基板との化学反応過程を明らかにすることで、TLP接合の発現に関わるメカニズムの理解を深めることができた。
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