研究課題/領域番号 |
20K05135
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26040:構造材料および機能材料関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
藤井 伸平 鹿児島大学, 理工学域理学系, 教授 (90189994)
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研究分担者 |
三井 好古 鹿児島大学, 理工学域理学系, 准教授 (90649782)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 第一原理計算 / 磁性材料 / 電子構造計算 / 構造転移障壁 / メスバウアー分光 / マルテンサイト変態 / 磁気相転移 / 熱処理効果 / 磁気特性 / 機能性発現機構 |
研究開始時の研究の概要 |
代表者を中心とした理論班と分担者を中心とした実験班で研究を推進する。 対象物質はMnCoGe-Fe置換系とMnCoGe-Cu置換系とし、磁性元素Feと非磁性元素Cuを入れることで、磁性・非磁性元素置換の磁気・構造相転移に与える効果を明らかにする。具体的には、MnCoGe物質で、(a)Fe原子やCu原子の置換量と構造相転移の関係、(b)Fe原子やCu原子の置換量と磁気相転移の関係、(c)Fe原子やCu原子の置換量と磁気モーメントの関係、(d)Fe原子やCu原子の置換サイト選択性を、解明する。
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研究成果の概要 |
理論班からは以下の知見を得た。MnCoGe系(無置換系、Fe置換系、Cu置換系)の構造転移障壁の大きさにおいて、Fe置換系、Cu置換系ともに無置換系より小さくなるがFeとCuに顕著な差異は見られない。転移する際の体積膨張率や磁化の変化からCoサイトFe置換系が最も大きな磁気熱量効果を期待できる(ただし強磁性間の場合)。FeはMnおよびCoの両サイト置換を好むことが理論計算でも確認された。 実験班の最も重要な知見は以下の通り。CoサイトへのFe置換を意図してもFe原子はCoとMnの2サイトを占有する。Feの占有率は、Feの置換量にかかわらず、MnサイトとCoサイトを一定の比率で占有する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の対象物質は、高価な希土類元素も有害な物質も含まない強磁性体で、世界的に注目されていた。具体的には、世界的にその機能性発現が注目されている(1)MnCoGe-Fe置換系と、比較物質である非磁性置換系の(2)MnCoGe-Cu置換系に絞り研究を実施した。理論と実験同時アプローチによる研究は少なく、機能性発現の観点からの遷移金属性磁性体研究を世界に発信した。本研究の成功は、機能性材料の研究・開発分野を大きく前進させることに貢献した。
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