研究課題/領域番号 |
20K05137
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26040:構造材料および機能材料関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
高木 秀有 日本大学, 工学部, 准教授 (40409040)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 延性二相合金 / クリープ / 連続繊維 / 二相合金 / 高温力学特性 / 押込み試験法 |
研究開始時の研究の概要 |
二相合金の高温クリープ特性(強度及び変形挙動)を理解するためには,構成相と各相の結晶粒径がクリープ特性に対してどのように影響するのかを知る必要がある.本研究では,純Al(母相)とAl合金(強化相)からなる連続繊維状態の二相合金を作製する.二相合金を構成する母相と強化相がクリープ特性に対してどのような役割を担っているのか,また結晶粒径がクリープ特性に対してどのように影響するのかに関する基礎的知見を得る.これらの結果から,構成相及び組織因子とクリープ特性に関する一般化された法則を見出す.この法則は,Fe及びTi系の二相合金におけるクリープ特性の理解にも適用できるはずである.
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研究成果の概要 |
純Al(母相)とAl合金(強化相)から構成される連続繊維状態の延性二相合金を作製し,高温の引張試験とクリープ試験を実施した.引張試験結果によると,強化相の体積率と最大応力は直線関係が見られた.これは,実験データがlinear law of mixturesに従うことを示す.クリープ試験結果によると,二相合金のデータは,各単相材のデータとlinear law of mixturesで計算された結果とほぼ近い.これは,二相合金中の母相と強化相は,それぞれの単相材で生じる変形律速機構でクリープしており,二相合金の実験データは両相の変形挙動が重畳されて出力されることを示す.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
社会インフラや輸送機器などに使われている構造材料は,様々な手段によって高強度,高耐久性が実現されるように作られる.このため,その材料は複雑な組織を持つことになり,その挙動や状態を調査するのが難しくなる.本研究では,実用合金の挙動や状態をよく理解するために,組織形態を単純にした材料で,明確ではなかった知見を得る研究を実施した.得られた結果は,近年注目されているミルフィーユ構造やバイモーダル組織を有する材料,高エントロピー材などのクリープ特性の理解に繋がる.
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