研究課題/領域番号 |
20K05156
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26050:材料加工および組織制御関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
田中 秀和 島根大学, 学術研究院環境システム科学系, 教授 (70325041)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 人工亜鉛さび / 塩害環境 / 大気腐食 / 亜鉛めっき鋼板 / 合金金属 / 保護性さび粒子層 / 形態制御 / 分子吸着 / 耐食性発現 |
研究開始時の研究の概要 |
本課題では,塩害地域での亜鉛合金めっき鋼板の耐食性発現機構を解明し,さらに新規高耐食性レアメタルフリー亜鉛合金めっき鋼板の開発を目的に,以下の研究を行う。 ①塩害地域での亜鉛めっき鋼板の腐食機構および亜鉛合金めっき鋼板の高耐食性発現機構,合金金属の働きを詳細に解明するため,塩化物イオン存在下,塩基性亜鉛塩(BZS)さびを合成し,その生成温度やpH,構造,組成,粒子形態などを解明する。さらに,BZSさびの構造,粒子形態に及ぼす耐食性発現に有効な合金金属イオンの役割を解明する。 ②塩害地域でも保護性亜鉛さび粒子層の形成を促進する合金金属や元素を探求し,レアメタルフリー高耐食性亜鉛めっき鋼板を開発する。
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研究成果の概要 |
本課題は,人工さび実験により塩害地域での亜鉛めっき鋼板の腐食機構の耐食性発現機構を解明および高い耐食性を発揮する新たな亜鉛合金めっき鋼板の開発について研究を行った。(1)亜鉛めっき鋼板の初期さびであるHydrozincite(HZ)はZnCl2水溶液中でZinc Hydroxychloride(ZHC)さびに速やかに転移する。(2)塩害環境での亜鉛さび粒子の成長は腐食寄与物質の種類,乾湿繰り返しが強く影響する。(3)リン酸イオンはZHCさび粒子を微細化し,耐食性をもつさび粒子層を形成する。(4)鉄イオンは,HZさびの転移により生成するZHCさび粒子を微細化し,緻密なさび粒子層の形成を促進する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
実環境下で生成する亜鉛さび粒子の系統的な調査は,気温や湿度,大気組成の変動のため困難である。本課題の特徴は,人工さび粒子を用いた研究結果から,実際の腐食・さび生成で起こる種々の現象をナノ-ミクロ-マクロレベルで系統的に考察し,体系化することである。さらに,過酷な塩害環境でも亜鉛めっき鋼板の高耐食性発現に有効な合金金属を人工さび実験により模索する,耐食鋼材の開発への新しいアプローチである。実際に本課題では,人工さび実験により過酷な塩害環境でも亜鉛めっき鋼板の耐食性向上に有効な添加元素の提案が可能となった。よって,本課題の成果は産業界,工業界に対する貢献は極めて大きいと言える。
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