研究課題/領域番号 |
20K05163
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26050:材料加工および組織制御関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
鈴木 良祐 群馬大学, 大学院理工学府, 准教授 (10612400)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ポーラスアルミニウム / 発泡 / 補修 / プリカーサ / アルミニウム合金 / ろう付け / 焼結 / 接合 |
研究開始時の研究の概要 |
大型構造物や高価な金属製部品の一部が損傷した場合,補修溶接等を用いることで損傷個所を補修して,金属部品を継続して用いる.セル壁材料の溶融やセルに補修用金属が充填されることによりセル構造が消失するため,ポーラスアルミニウムに補修溶接を適用することは困難である.近年,申請者は,セル構造を破壊しないポーラスアルミニウムの接合法として発泡接合を提案した.本研究ではポーラスアルミニウムの補修技術として,発泡接合を応用した発泡補修を提案し,その有効性および補修プロセスで生じる現象を実験的に調べる.本研究ではポーラスアルミニウム製大型部材の補修を想定し,電気炉を必要としない局所的熱源による発泡補修を試みる.
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研究成果の概要 |
直方体状のポーラス純アルミニウムを試験片とし,その中央にドリルで貫通孔を付与して欠陥を模擬した.修復のためのフィラーとして,アルミニウム合金製円柱状プリカーサを用意した.フィラーは高温に加熱する発泡(膨張)する.フィラーを試験片の欠陥を模擬した孔に詰め,赤外線イメージ炉およびTIG溶接機を用いてフィラー端面を加熱し,発泡したフィラーで欠陥を充填する発泡補修を行った.フィラーを十分発泡させることができれば,局所熱源を用いて発泡補修が可能であることを明らかにした.また,欠陥近傍に熱容量の大きな金属がある場合,フィラーは発泡せず局所加熱による発泡補修が困難となることも明らかとなった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
局所的に破壊したポーラスアルミニウム製大型構造部材を交換せずに継続的に利用するために,局所的破壊箇所を補修する必要がある.局所的破壊箇所を補修する技術として発泡補修が提案されているが,ポーラスアルミニウム製大型構造部材全体を高温に加熱する必要があるため,消費電力が大きくなり,補修コストが高くなる.本研究では,より安価に補修するために,フィラーを局所的に加熱することにより,発泡補修が可能か調べた.浅い欠陥であれば,発泡補修することで,欠陥がある場合に比べ部材強度を上昇させることが可能なことが明らかになった.これにより,これまでより安価にポーラスアルミニウム製大型構造部材の補修が可能になった.
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