研究課題/領域番号 |
20K05164
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26050:材料加工および組織制御関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
村石 信二 東京工業大学, 物質理工学院, 准教授 (70345156)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | アルミニウム合金 / マイクロメカニクス / 時効析出 / 応力時効 / 転位動力学 / 配列効果 / インデンテーション / マイクロピラー / 析出強化 / 転位強化 / ナノインデンテーション / 配列析出 |
研究開始時の研究の概要 |
析出強化型アルミニウム合金に応力時効を施し、特定の結晶面に配列した析出組織に制御することで、析出物の幾何学形状、すべり転位と析出物の方位関係がミクロな転位運動とマクロな力学特性に与える影響を明らかとすることを目的とする。ナノインデンターとマイクロピラー試験の実験手法を用いて、配列組織制御した試料の応力時効軸と力学試験の荷重軸の角度変化にともなう塑性変形挙動の異方性を評価するととものに、転位動力学シミュレーションによる転位と析出物の相互作用の数値解析により、いずれの析出物形状、結晶学的方位が析出強化に寄与するかを明らかとする。
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研究成果の概要 |
析出強化型アルミニウム合金を応力時効することで析出バリアントの配列効果を明らかとするとともに,析出相の配置によって析出強化に力学的な異方性が生じることを微小力学試験により見出した。Eshelby介在物法によりミスフィット析出物の内部応力を解析することで、転位と析出バリアントの幾何学的配置が相互作用力に影響を及ぼし力学的な異方性が発現すること、また母相が塑性変形を担う場合の析出物の内部応力を示した。離散化転位動力学法により内部応力場中の転位運動を解析し、局所的な内部応力の分布によって転位運動の素過程が大きく影響された結果、転位が析出物を乗り越える際の外力と塑性ひずみの関係を明らかとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
軽量で比強度に優れた析出強化型アルミニウム合金は,輸送機器の燃費向上に不可欠な社会基盤材料である。より優れた材料強度を得る為には,主たる強化機構である微細な析出分散物による析出強化の材料設計の原理原則を明らかとする必要がある。ミスフィット析出物を特定の結晶面に配列制御した材料では,材料強度に力学的な異方性が生じることを実験的に明らかとし,析出形状と方位による析出強化量の違いを理論的に示した。
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