研究課題/領域番号 |
20K05176
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26050:材料加工および組織制御関連
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研究機関 | 一般財団法人ファインセラミックスセンター |
研究代表者 |
石川 由加里 一般財団法人ファインセラミックスセンター, その他部局等, 主幹研究員 (60416196)
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研究分担者 |
菅原 義弘 一般財団法人ファインセラミックスセンター, その他部局等, 上級研究員 (70466291)
姚 永昭 一般財団法人ファインセラミックスセンター, その他部局等, 主任研究員 (80523935)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | GaN / 多光子励起顕微鏡 / インデンテーション / スクラッチ / TEM / STEM / ビッカース / らせん転位 / 加工導入欠陥 / 転位 / 多光子顕微鏡 |
研究開始時の研究の概要 |
パワーデバイスに適したワイドバンドギャップ半導体は、化学的に安定かつ高硬度・脆性材料であるのでウエハ加工による導入欠陥の除去が難しく、エピ膜品質の著しい低下を引き起こす。従来の加工導入欠陥の構造評価は極表面に限られており、正確な3次元構造の理解が難しく、除去量の同定・欠陥の導入を抑えた加工法の構築が難しかった。本提案では多光子顕微鏡を用いて加工導入欠陥の3次元構造を解明する。また、加工中の導入欠陥構造の変化をその場観察することで欠陥導入メカニズムを理解する。これらの結果を基に科学的根拠に基づいて加工導入欠陥を低減する指針を得ることを目的とする。
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研究成果の概要 |
(0001)GaN基板に圧入やスクラッチのモデル実験を行い導入される転位パタン構造を明らかにした。転位パタン構造は閾値荷重以上では変化しないが、サイズは圧痕サイズと比例関係にあることがわかった。圧痕サイズは荷重の平方根に比例することから転位パタンサイズは荷重の関数として記述できる。また、本関係は、加工で導入される転位の伸展長さは、圧入で試料が受け取ったエネルギーと転位エネルギーが等しくなるまで転位が伸展すると仮定して計算すると実験結果を良く再現することが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
転位密度が低く、粒界や結晶粒がないGaN単結晶を使って圧入時の荷重と圧入で発生した転位の密度、種類、サイズの相関が得られたので材料そのものの硬さとは何か?という学術的問いへの回答を構築するための基礎データを取得したものと言える。また、表面形状の変化と転位サイズに相関があることは、表面形状を取得すると転位伸展深さが推定可能なことを示唆しており、ウエハ加工の分野で必須とされる非破壊加工変質層厚評価技術の実現が期待される。
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