研究課題/領域番号 |
20K05197
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27010:移動現象および単位操作関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
森貞 真太郎 佐賀大学, 理工学部, 准教授 (60401569)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 昇温型ゾル-ゲル転移 / ナノゲル / ゲル化剤 / 分散重合 / 1ステップ合成 / 乳化重合 |
研究開始時の研究の概要 |
親水度の異なる二種類のモノマーからなるナノサイズのゲル微粒子を乳化重合により合成したところ,得られたナノゲル微粒子の分散液が昇温によってゾル-ゲル転移することを最近発見した.従来報告されてきた昇温型ゲル化剤は,親水性セグメントと疎水性セグメントからなるブロックコポリマーであり,その合成には多段階を有する.そこで本研究では,ナノゲル微粒子という新たな形態の昇温型ゲル化剤が,乳化重合の1ステップで合成できるメカニズムを明らかにすることで,新たな形態の昇温型高分子ゲル化剤の簡便な合成法を確立することを目的とする.
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研究成果の概要 |
水溶性の異なる二種類のN置換アクリルアミドからなるコポリマーナノゲルを,アニオン性界面活性剤を用いた分散重合によって作製したところ,得られたナノゲルの水分散液が非常に低濃度で昇温型のゾル-ゲル転移挙動を示すことを見出した.このコポリマーナノゲルの構造と分散重合による形成メカニズムを検討するため,重合時のモノマー溶液へ分散剤を添加してから重合開始剤を添加するまでの時間を変えてナノゲルを作製し,得られたナノゲルの特性を比較したところ,コポリマーナノゲルは親水性モノマーを主としたコア部と疎水性モノマーを主としたブラシ部からなるブロックライクな構造を有していることがわかった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,昇温型ゾル-ゲル転移挙動を示すコポリマーナノゲルが分散重合による1ステップで形成される推定メカニズムの検証に成功している.今後,さらに検証を進め,形成メカニズムがより明らかとなり,本手法が生体適合性のあるモノマーや親水度(親水性・疎水性の度合い)の異なるモノマーにも適用可能となれば,多様な昇温型ゲル化剤の簡便な合成法を確立することになると考えられる.
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