研究課題/領域番号 |
20K05202
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27010:移動現象および単位操作関連
|
研究機関 | 福島工業高等専門学校 |
研究代表者 |
車田 研一 福島工業高等専門学校, 化学・バイオ工学科, 教授 (80273473)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
|
キーワード | 不溶性炭酸塩晶析 / 微生物代謝起因 / ウレアーゼ活性 / 一般自然環境自生型 / 野外環境 / 増殖ブースター / バイオマス素材 / 選択的増殖工程 / 環境水 / 工業/農業廃棄物 / 微生物 / 代謝活動 / 選択的増殖条件 / 河川水/海洋水 / 実装化準備 / バクテリア代謝起因不溶性炭酸塩晶析 / バクテリア群 / 尿素 / 加水分解 / 周辺環境水 / 遺伝子解析 / 国内自生株 / 表面増殖 / 不溶性塩 / 晶析 / 代謝 / 制御促進 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,主として土木工学領域での応用が期待される微生物代謝不溶塩析出現象を最終埋立処分設備の長寿命化へ応用するための基盤的な知見確立を目標とする。埋立処分地の土層中に高体積分率で含まれ,なお且つ,大量の雨水とともに系外へ排出される水は,ほとんどの場合に高濃度の二族金属(なかでもカルシウム)のイオンを含有する。結晶析出を筆頭とするそれらの元素の形態変化が水循環の阻害要因となる。そこで,その結晶析出の影響を低減すれば,結果的に埋立処分施設の耐用期間を延伸可能である。そのために,当該環境中の微生物群の総括代謝量を支配する人為的制御可能因子の解明と,それを担保する原理およびノウハウ・技術を確立する。
|
研究成果の概要 |
過剰被溶解カルシウムイオン不溶塩化に微生物代謝由来炭酸塩晶析が有効なことが示された。この炭酸塩晶析は土壌粒子結着を促進し地盤強化に有効である。炭酸塩の晶析にはウレアーゼ活性型微生物が要る。ラボではウレアーゼ活性型微生物の購入が標準的だが大規模野外試験での購入微生物の使用には二つの問題がある。先ず大規模実験での高価微生物の使用が難しい。更に野外自然環境での他微生物の自生のため人為撒布された微生物が選択的にウレアーゼ活性を発現する保証がない。そこで一般的自然環境中の遍在微生物を対象に炭酸塩晶析に効果発現する低リスク型菌株を選択的に増殖させた。最終的に完全自然状態砂の炭酸塩晶析安定固化法を確立した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
①輸入等に依存する炭酸塩発生能具有型外来種導入ではなく自生種の利用方法を見い出し,微生物代謝由来の不溶性安定炭酸塩の晶析の応用可能性を拡大した。手法根幹は有用ウレアーゼ活性型細菌群を分率増大させるバイオマス材の介在に拠る二酸化炭素発生の人為的誘発にある。②上記ウレアーゼ活性促進に遍在バイオマス類が活用可能である。廃バイオマス植物枯死体をウレアーゼ活性のブースター菌源として試用し系中細菌群の遺伝子解析を実施したところバイオセーフティ上の問題はなかった。それら細菌は全て遍在種であり,かつ適切な条件下において最も優れた炭酸塩晶析誘引能があるパステウリと比較して遜色がない誘引能を具える安全種群だった。
|