研究課題/領域番号 |
20K05218
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27030:触媒プロセスおよび資源化学プロセス関連
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研究機関 | 北見工業大学 |
研究代表者 |
岡崎 文保 北見工業大学, 工学部, 准教授 (10213927)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | メタン直接改質 / バイオメタン / 二酸化炭素共存 / 水素製造 / ナノカーボン製造 / 二酸化炭素固定化 / 酸化鉄 / 酸化ニッケル / ナノカーボン / ナノカーボン直径 / ニッケル / アルミナ / ターコイズ水素 / 二酸化炭素削減 / クリーン水素 |
研究開始時の研究の概要 |
現在,大気中の二酸化炭素低減には大規模発生源を対象とする濃縮・貯留,還元資源化等が主流であるが,大気中の希薄なCO2を固定化する技術開発は進んでいない.一方,バイオマスを燃焼した場合はカーボンニュートラルが成り立つ.それゆえバイオメタンを利用したメタン直接改質は,CO2を排出せずに水素製造が可能であるため,大気中の希薄なCO2を固定化する事が出来る先進的な技術と言える.本研究では,バイオメタン中の不純物に耐性のあるメタン直接改質触媒・反応器,水素の分離法,反応後にメタン分解炭素中に分散した触媒の処理・利用法等を新たに開発し,研究期間内に実証プラント用の基礎技術を確立する.
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研究成果の概要 |
メタン直接改質反応は二酸化炭素が共存すると活性が発現しない.しかし,バイオメタン中には二酸化炭素が一定の割合で共存するので,メタン直接改質反応には不利である.そこで触媒の活性化を工夫したところ,鉄系触媒では二酸化炭素濃度10%までは活性を発現することが可能になった.これは膜分離などで二酸化炭素濃度を分離したガスを使用できることを意味する. 一方,ニッケル系触媒では二酸化炭素濃度40%まで活性を示し,バイオメタンを直接利用できることがわかった.また,同触媒を用いて二酸化炭素を水素でメタン化し,その後連続的にメタン直接改質反応を行う事により,二酸化炭素を固定化できることを見出した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在,大気中の二酸化炭素(CO2)低減には大規模発生源を対象とする濃縮・貯留,還元資源化等が主流であるが,大気中の希薄なCO2の固定化は難しい.一方,バイオマスを燃焼した場合はカーボンニュートラルが成り立つ.それゆえバイオメタンを利用したメタン直接改質(DMR)は,CO2を排出せずに水素製造できるため,大気中の希薄なCO2を固定化する事が出来る先進的な技術と言える.本成果は,触媒の活性化を工夫することにより,CO2共存下でもDMR活性を示すこと,更にはバイオメタンを直接DMRに使用できる事を見出した.そして高濃度のCO2は一度メタン化した後,連続してDMRにて固定化できることを実証した.
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