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新規Niナノ粒子触媒によるフェノールからシクロヘキサノンへの高効率直接変換

研究課題

研究課題/領域番号 20K05223
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分27030:触媒プロセスおよび資源化学プロセス関連
研究機関愛媛大学

研究代表者

太田 英俊  愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 講師 (90532094)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
キーワードフェノール / シクロヘキサノン / 水素化 / ニッケル / 触媒
研究開始時の研究の概要

シクロヘキサノンは、ナイロン合成に必要なカプロラクタムやアジピン酸の原料になる化学工業における重要化合物である。その製法の一つであるフェノールの直接水素化は他の製法よりも高効率(短工程・高収率)であるが、高価なPd触媒を必要とすることが本法の低コスト化の妨げとなっている。これまでに、より安価なNi触媒を用いた検討がいくつか報告されているが、過酷な反応条件を必要とし、シクロヘキサノンの選択率も中程度であるなど、実用化には程遠い状況にある。本研究ではフェノールをシクロヘキサノンに高効率で変換する新規Ni触媒を設計・開発する。さらに、その反応機構を解明し、より高性能な触媒を開発するための指針を得る。

研究成果の概要

シクロヘキサノンは、ナイロン製造の原料であるカプロラクタムやアジピン酸を合成するための重要な化学原料である。その工業的製法としてフェノールの選択的水素化反応が注目されているが、高い選択率でシクロヘキサノンを得るには高価な貴金属であるPdを触媒に用いる必要がある。そのため、より安価な金属であるNiを触媒とする反応の開発が望まれているが、高選択的にシクロヘキサノンを与える反応は未だ報告されていない。本研究では、様々な有機配位子で表面保護したNiナノ粒子を触媒に用いてフェノールの水素化反応を調査し、トリピリジルホスフィンオキシド配位子で保護した触媒が高選択的にシクロヘキサノンを与えることを見出した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究では、安価なNi触媒を用いるフェノールからシクロヘキサノンへの選択的水素化反応を開発した。フェノールは再生可能資源であるバイオマスリグニンから得ることができるため、本技術はナイロン製造の主原料であるカプロラクタムやアジピン酸を合成する低コスト循環型プロセスの実現に繋がる可能性がある。また、フェノールからシクロヘキサノンへの選択的水素化反応に有効なNi触媒の設計指針はこれまで示されていなかったが、本研究により触媒であるNiナノ粒子の表面保護剤の構造によりシクロヘキサノンの選択性を制御できることが示唆され、学術的にも重要な知見が得られた。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 有機修飾Niナノ粒子触媒を用いたフェノールの選択的水素化2021

    • 著者名/発表者名
      近藤良祐、中西大介、太田英俊、林 実
    • 学会等名
      2021日本化学会中国四国支部大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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