研究課題/領域番号 |
20K05225
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27040:バイオ機能応用およびバイオプロセス工学関連
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
鈴木 市郎 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 特別研究教員 (90303081)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | マイクロバイオーム / 時系列データ解析 / 比増殖速度 / 硝化細菌 / 16Sアンプリコン |
研究開始時の研究の概要 |
伝統的発酵産業や排水処理、環境浄化など、多様な微生物から成る「微生物叢」を用いたバイオプロセスは様々に利用されている。 本研究では、硝化細菌群集を用いたアンモニア除去プロセスを対象に、申請者らが独自に開発したマイクロバイオームの時系列データ解析法を用いて、温度等の環境因子の変化に応答する細菌群を簡便に特定し、環境因子の変化による各細菌の比増殖速度への影響を詳細に解析する。 それにより、微生物叢を用いたバイオプロセスの機構をより深く考察し、その効率化・高機能化に寄与するための、新しい簡便なマイクロバイオーム解析手法を構築する。
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研究成果の概要 |
近年、複数の微生物からなる微生物複合系(マイクロバイオーム)の研究が急速に進展している。本研究は、従来の正常な微生物叢と異常な微生物叢との比較に基づく疫学・統計学的マイクロバイオーム解析手法とは異なる、微生物叢の時系列での変遷を速度論的に捉える新しいマイクロバイオーム解析手法の確立を目的とした。硝化細菌叢によるアンモニア除去プロセスにおける各細菌の増殖への培養温度の影響を対象として解析し、個々の細菌の指数増殖期の開始期・終了期および比増殖速度を簡便に取得する手法を構築した。この解析手法により、硝化細菌叢中の個々の硝化細菌の増殖への培養温度などの影響を速度論的に検証することが可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
活性汚泥を使った廃水処理や伝統的発酵食品生産など、微生物複合系が関与するバイオプロセスの効率化に、マイクロバイオーム研究の利用が期待されている。しかし従来のマイクロバイオーム研究法は、健常者と疾病患者との微生物叢の比較など多量の検体を必要とする疫学・統計学手法であり、上記のバイオプロセスにおける時々刻々と変化する微生物叢の解析には必ずしも適していない。本研究成果は産業利用されている微生物複合系を用いたバイオプロセスにおいて、純粋培養でのバイオプロセスの解析と同様に各細菌の比増殖速度と物質生産などとの関係を速度論的に解析する新しい手法を提供し、効率化、高機能化に寄与することが可能である。
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