研究課題/領域番号 |
20K05230
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27040:バイオ機能応用およびバイオプロセス工学関連
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
本田 裕樹 奈良女子大学, 自然科学系, 准教授 (90583849)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 水素生産 / 無機ー生体ハイブリッド / 光触媒 / ヒドロゲナーゼ / 硫化カドミウム / 人工光合成 / 無機―生体ハイブリッド |
研究開始時の研究の概要 |
水素は次世代のエネルギーキャリアとして注目され、その需要は今後ますます高まると予想される。一方、工業的な水素の生産は化石燃料の使用に依存しており、自然エネルギーとくに太陽光などの光エネルギーを用いたクリーンな水素生産法への転換に期待が寄せられている。本研究では、無機光触媒による光エネルギー変換と、生体触媒による高活性な水素生成を組み合わせた「無機―生体ハイブリッド型光触媒系」を構築し、新規な光バイオ水素生産系を提案することを目指す。
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研究成果の概要 |
水素はクリーンなエネルギーキャリアとして注目される。一方、工業的な水素生産は化石燃料の使用に依存しており、自然エネルギー(太陽光)を利用するクリーンな水素生産系への転換に期待が寄せられる。本研究では、光を用いる水素生産の実現に資する新規な反応系の構築を目的として、無機半導体光触媒と生体触媒を組み合わせた無機-生体ハイブリッド型光触媒系による光バイオ水素生産を目指した。高活性な水素生成能を付与した組換え大腸菌を所定の条件下に曝して硫化物半導体を形成させ、その硫化物半導体による光触媒反応と、水素生成酵素の反応とを組み合わせた新たな光水素生産系の構築に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、大腸菌で形成された金属硫化物半導体(硫化カドミウム、CdS)による光エネルギー変換と、遺伝子工学的に付与した水素生成能の共役させた無機-生体ハイブリッド系による光駆動型水素生産系の構築を達成した。無機-生体ハイブリッド系は、安価で高安定な無機材料による光化学エネルギー変換と、高選択的かつ高活性な酵素による物質生産の両方の特長を組み合わせた新しいアプローチに属する反応系である。ハイブリッド系の設計指針やその高効率化についての学術的な知見を深めるとともに、持続可能な開発の実現という社会的要請に応える反応システムの構築に向けた成果を得られたと考えている。
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