研究課題/領域番号 |
20K05232
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27040:バイオ機能応用およびバイオプロセス工学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
秋 庸裕 広島大学, 統合生命科学研究科(先), 教授 (80284165)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | カーボンリサイクル / 油脂発酵 / オーランチオキトリウム / ホモ酢酸菌 / ゲノム編集 / バイオプロセス / オミクス解析 / バイオリファイナリー / 酢酸 / 脂質 |
研究開始時の研究の概要 |
地球環境に優しい持続的な物質・エネルギー循環社会の実現に向けて、化学品やバイオ燃料の新たな供給手段を提供するため、CO2を固定化して有機酸発酵するホモ酢酸菌と有機酸を高効率で油脂に変換する海洋微生物オーランチオキトリウムとの複合培養系からなる「Gas-to-Lipidsバイオプロセス」を構築する。これは光合成藻類の低速・低密度増殖や非光合成藻類の原料コストなど克服困難な問題を回避しつつ、高収率で有用油脂を再生生産するバイオリファイナリーシステムである。オミクス解析やゲノム編集技術を駆使した育種で当該微生物の極限性能を引き出し、実生産へ向けた学術的及び技術的基盤を構築する。
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研究成果の概要 |
CO2から酢酸を生産する酢酸生成菌アセトバクテリウムと酢酸から有用油脂を生産する微生物オーランチオキトリウムを組み合わせた「Gas-to-Lipidsバイオプロセス」の高効率化を図ることを目的とした。そのため、オーランチオキトリウムの酢酸代謝と脂質生産に関する基本特性をオミクス手法によって解析して育種標的を選定し、酢酸を基質とする油脂発酵の高効率化に寄与する要因を明確化した。また、オーランチオキトリウムの遊走子の走化性について解析して、海洋生態系における物質循環の一端を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「Gas-to-Lipidsバイオプロセス」は次世代火力発電施設や鉄鋼業などにおいて分離・回収される多量のCO2をむしろ資源として、多様な産業分野において有用となる油脂に高効率で変換してカーボンリサイクルを実現する有望なプロセスである。しかし、物質変換効率やかかるコストには依然として改善の余地があるため、更なる効率化に資する本研究の成果は持続的物質循環社会の実現をめざした実装開発に向けて非常に意義深いと言える。
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