研究課題/領域番号 |
20K05233
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27040:バイオ機能応用およびバイオプロセス工学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
河邉 佳典 九州大学, 工学研究院, 准教授 (30448401)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 微細藻類 / クラスミドモナス / Cre/loxP / 人工遺伝子発現システム / 人工転写因子 / 人工遺伝子回路 / ゲノム操作 / CRISPR転写活性化システム / クラミドモナス / dCas9転写活性化システム / 遺伝子発現制御 / Cre-loxP / 人工転写活性化因子 / 藻類バイオテクノロジー / グリーンセルファクトリー / ゲノム操作技術 / 藻類ゲノム工学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、外来遺伝子の安定的高発現が困難な微細藻類において、ゲノム操作技術を用いてゲノム上で遺伝子を自由自在にデザインし、藻類の生物機能を最大限利用できるスマートセルを迅速かつ確実に構築する技術の開発と、バイオ燃料や環境浄化に関する有用物質生産など藻類バイオテクノロジーへの応用を目指した、微細藻類セルファクトリーの創製を目的とし、実施する。遺伝子発現制御による代謝反応の増強や抑制、また酵素設計などが可能となれば、バイオ燃料、環境浄化、食品・化粧品さらにはバイオ医薬品などの有用物質生産への応用ができると考えられる。
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研究成果の概要 |
近年微細藻類は、カーボンニュートラル社会実現に向けたバイオエコノミーのための宿主細胞として大変注目が集まっている。目的に合わせて的確にデザインするゲノム・遺伝子改変操作技術を用いることができれば、目的有用物質の生産性向上が期待できる。本研究では、外来遺伝子を安定的に高発現可能な遺伝子改変微細藻類(クラミドモナス)細胞株を開発できた。また、クラミドモナスにおけるさらなる高発現システムの開発を目的に、人工遺伝子発現システムの構築を行った。微細藻類に適した人工転写因子を開発することができ、それに合わせた人工合成プロモーターを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有用遺伝子の高安定・高発現かつ再組込み可能な細胞株の開発に成功した。同細胞はクラミドモナスリソースセンター(米国ミネソタ大学)に寄託ずみ(#CC-5888)であり、今後幅広い使用が期待される。ゲノム改変が容易なCre-loxPシステムを用いた遺伝子導入ならびに外来遺伝子の安定発現が示されたことで、より複雑な遺伝子発現系をゲノムDNA上で設計可能であることを示している。また、人工遺伝子発現システムが開発できた。これらのことから、合成生物学的手法をベースとするゲノム工学に必要な操作ツール基盤を着実に整備できたため、これまで微細藻類では難しかったデザイナー細胞開発の足がかりになると考えられる。
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