研究課題/領域番号 |
20K05237
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27040:バイオ機能応用およびバイオプロセス工学関連
|
研究機関 | 広島市立大学 |
研究代表者 |
釘宮 章光 広島市立大学, 情報科学研究科, 准教授 (50285433)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | アミノ酸 / アミノアシルtRNA合成酵素 / アミノグラム / 生体計測 / バイオセンサー / ペーパーマイクロ流路デバイス / ペーパーマイクロデバイス |
研究開始時の研究の概要 |
肝臓病、糖尿病、各種がんなどの病態において、血中のアミノ酸濃度バランスが健常な状態とは異なってくることが知られている。本研究の目的は、血液中のアミノ酸濃度を計測するための小型装置を開発することにより、そのアミノ酸の濃度パターンによって網羅的に複数の病気の診断を行うという画期的な手法を提案するものである。 本研究期間内においては3~5種類程度の複数のアミノ酸濃度を同時計測可能な「紙」を分離・反応媒体に用いるアミノ酸計測システムを開発することを目的とする。20種類のアミノ酸を識別するための酵素として、アミノアシルtRNA合成酵素を用い、呈色反応を行わせることで応答の評価を行う。
|
研究成果の概要 |
本申請研究では、3~5種類程度の複数のアミノ酸濃度が同時に計測可能な、紙を分離・反応媒体に用いる「ペーパーマイクロ流路デバイス」を開発し、さらに、血液中に存在する濃度である5~1500 uMの20種類の各アミノ酸が選択的に計測可能であることを示すことを目標にして研究を進めた。分岐アミノ酸であるバリン、ロイシン、イソロイシンにそれぞれ特異性を示すアミノアシルtRNA合成酵素(aaRS)のValRS、LeuRS、IleRSを用いてペーパーマイクロ流路デバイスを作製し、応答の評価を行った。その結果、数uM~80 uMの濃度域の各アミノ酸がそれぞれ選択的に定量可能であることを示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では生体の栄養状態などを評価するのに有用なアミノ酸であるバリン、ロイシン、イソロイシンをそれぞれ計測可能な、紙で評価を行うペーパーデバイスの開発に成功した。計測可能な各アミノ酸の濃度範囲について、血液中のアミノ酸濃度の範囲を満たすこともできた。血液中の各アミノ酸濃度を個別に計測することによって、がんや肝臓病、糖尿病などの各種病態の診断が可能であることが知られており、本研究で得られた方法を他のアミノ酸にも適用することで、将来的には様々な病態が家庭において簡易に計測できる可能性がある。
|