研究課題/領域番号 |
20K05248
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28010:ナノ構造化学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
桑原 穣 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 助教 (60347002)
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研究分担者 |
伊原 博隆 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 特任教授 (10151648)
龍 直哉 熊本県産業技術センター(ものづくり室、材料・地域資源室、食品加工室), その他部局等, 研究主任 (90743641)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 超分子キラル組織体 / 二酸化炭素還元 / 超分子ゲル / キラルナノテンプレート / 酸化還元応答性材料 / 刺激応答性配向変化 / 超分子組織体 / 刺激応答性相変化 / 二酸化炭素削減 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、研究開発を進めてきた機能性官能基を一次元的かつキラルに配向・集積させることができるグルタミド系超分子ナノ構造体と二酸化炭素還元触媒とを複合した高機能超分子ゲル触媒を開発する。刺激応答性機能基の導入によって、集積させた金属錯体の空間的配置を制御し、複数の触媒分子が関わる中間活性種の生成促進と二酸化炭素還元反応の効率向上を達成して、ナノサイズの分散系高効率触媒システムの実現を目指す。
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研究成果の概要 |
刺激応答型超分子系ナノ構造体として、レドックス応答性基を修飾したグルタミド誘導体G-Vxを新たに設計し、その合成・単離に成功した。 G-Vx誘導体が分子集積ナノ構造体を形成していることを確認した。超分子組織体中でビオロゲン部位がキラルな配向構造を形成し、キラル光学特性が誘起された。組織体はレドックス刺激に応答し、G-Vxが一電子還元体カチオンラジカルを生成し、キラル光学特性も変化した。これらのレドックス応答時の変化により、G-Vx誘導体は、キラル光学スイッチ材料として利用可能であることを提案できた。グルタミドナノ構造体との複合系における触媒能向上について、再現性を含めて確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに、アミノ酸を分子骨格に含む合成脂質であるグルタミド誘導体の自己組織性を利用して、触媒機能を有する金属錯体を集積した超分子系ナノ触媒システムを提案した。本研究では、集積させた触媒性金属錯体の空間的配置を制御することにより、触媒反応の効率化を目的とした、刺激応答性グルタミド誘導体およびその超分子組織体の開発を実施した。今後、触媒性金属錯体との複合体をより安定的に形成する分子組織体を最適な組合せから探索することにより、汎用性があり、かつ社会問題解決に貢献できる分子触媒システムの開発につながることが期待される。
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