研究課題/領域番号 |
20K05251
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28010:ナノ構造化学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
中野 美紀 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (20415722)
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研究分担者 |
松田 直樹 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 上級主任研究員 (10344219)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 吸着 / タンパク質 / 表面、界面 / 自己組織化単分子膜 / 固定化 |
研究開始時の研究の概要 |
機能性分子をセンサ素子等のデバイス応用として用いる際、機能を維持した状態で固液界面に分子を固定する必要がある。本研究ではガラス等の固体表面と水溶液からなる固液界面にシラン化合物等の自己組織化単分子膜を種々の条件で形成させ、タンパク質等の機能性分子の固定を行う。固液界面の自動洗浄機構とスラブ光導波路(SOWG)分光法による吸収スペクトル変化のその場観察を組み合わせ、これら機能性分子の固定割合と分子機能維持の確認を行い、SAM膜形成方法最適化の指針を得る。
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研究実績の概要 |
本研究では固体表面と水溶液からなる固液界面に自己組織化単分子膜(SAM)を種々の条件で形成させ、タンパク質等の機能性分子の固定を行うった。機能性タンパク質であるチトクロームc(Cytc)は可視域に強い吸収スペクトルを示し、酸化還元反応及びそれに伴う吸収スペクトル変化を示すため、試料として用いた。また、固液界面自動洗浄機構はセル内の溶液の自動交換により、固液界面に吸着させた分子の脱離を促す。この装置とスラブ光導波路(SOWG)分光法を組み合わせ、脱離に伴って得られるタンパク質吸収バンド(CytcのSoret帯)ピーク位置における吸光度減少曲線を簡単な関数で相関する事で、最終的に脱離しない、固定された分子の割合を簡単に得ることができる。 2022年度は「脱離前にCytcを固液界面に吸着させている時間」の固定割合に対する依存性を検討した。通常は14分間放置するところを、30秒と30分間でも行ったところ、吸着時間が長くなるに伴い脱離する割合が減少し固定される割合が増加した。従来から固液界面に吸着したタンパク質は三次元構造を変化させる、いわゆるコンフォメーション変化を示すことが示唆されている。今回、我々の実験でその場観察された吸着時間の増加に伴う固定割合増加は、このコンフォメーション変化に伴いタンパク質が分子レベルで吸着力を増すことで固定されている可能性が考えられる。さらに、固定されたCytcに還元剤(ハイドロサルファイトナトリウム)水溶液を接触させたところ、吸着時間が増加してもCytcは迅速に還元され、その機能に大きな変化は認められなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度、「脱離前にCytcを固液界面に吸着させている時間」の固定割合に対する依存性を検討した。その結果、タンパク質が分子レベルで吸着力を増すことで固定されている可能性を示唆する結果が得られたため。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は機能性タンパク質の吸着・脱離・固定化についてSOWG分光法を用いて評価を行う。吸着反応と脱離反応のその場観察から得られるパラメータの対比を行い、SAM評価方法を確立する。
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