研究課題/領域番号 |
20K05280
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28030:ナノ材料科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
新ヶ谷 義隆 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 主任研究員 (40354344)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 酸化タングステンナノロッド / 増強ラマン散乱 / マルチプローブ原子間力顕微鏡 / ラマン増強 / 酸化タングステン / 増強ラマン / 導電性酸化物ナノロッド / 原子間力顕微鏡 / 単分子センシング |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は、層状の導電面を有する導電性酸化物ナノロッドを用いれば単分子検出が可能なレベルのラマン散乱増強効果が得られることを発見していた。この酸化物ナノロッドに電解質溶液中で-1V程度の電圧を印加するだけで増強効果を完全に消去することができるオンオフ機能を見いだした。本研究ではマルチプローブ原子間力顕微鏡を用いてオンオフ機能のメカニズムを解明し、増強ラマン散乱のロックイン検出法を確立することによって、複雑なシステムにおけるナノ領域での化学反応解析に適用可能な単分子検出識別ナノプローブを実現する。
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研究成果の概要 |
アクティブサイトに吸着した単分子を識別検出できるナノプローブの開発を目的として、二次元導電面を有する酸化タングステンナノロッドによるラマン散乱増強効果のオンオフスイッチングについて詳細に検討した。マルチプローブ原子間力顕微鏡を用いて大気中で単一の酸化タングステンナノロッドの電気伝導特性を評価した。得られた電流電圧曲線は電圧印加とともに抵抗値が上昇する特異な特性を示し、これはプロトンのインターカレーションによる二次元導電面の消失による高抵抗化に起因するものと結論づけた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、分子1個を識別検出できるナノプローブの開発において重要なラマン散乱増強効果のオンオフスイッチングメカニズムについて詳細に検討している。極微量の分子が重要な役割を果たす生体システムの微視的理解において、非常に重要な解析ツールを提供することに繋がる。学術的にはラマン散乱増強に金属ではなく、ニ次元導電面を有する酸化タングステンを用いる点が新しく、意義があると考えている。
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