研究課題/領域番号 |
20K05287
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28050:ナノマイクロシステム関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
肥田 博隆 神戸大学, 工学研究科, 准教授 (60402509)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | マイクロ・ナノ科学 / Micro TAS / Plant-on-a-chip / マイクロ・ナノデバイス / バイオメカニクス |
研究開始時の研究の概要 |
植物は,屈性と呼ばれる外部刺激に対する屈曲運動により,光や水分などのエネルギーを効率良く獲得していることが知られているが,その力学的メカニズムには不明な点が多い。本研究では,モデル生物であるシロイヌナズナを主な対象とし,器官の機械的特性(硬さ,推進力)を連続的に計測可能なマイクロデバイスを開発し,重力や光,病害虫などの外部刺激に対する力学的応答を定量的に解析することで,植物の成長最適化に関する知見の獲得を目指す。さらに,本手法を発展させ,温度や養分など多様な環境要因を考慮した分析プラットフォームを確立し,将来的には栽培技術の最適化や品種改良への知見の獲得を目指す。
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研究成果の概要 |
外部刺激に対する植物の応答の解明を目的とし,生育環境を制御しつつ,植物の成長挙動を連続的に解析可能なシステムの開発を行い,以下の結果を得た。(1)フォースセンサを有するマイクロ流体デバイスを開発し,胚軸の機械的性質,および重力屈性時に発生するモーメントの計測に成功した。(2)害虫(植物寄生性線虫)の感染により生じる根こぶ(根の変質)は,機械的ストレスにより発生が抑制可能であることが示唆された。(3)栄養素による濃度勾配に対し,イネの側根は高濃度側に向かい伸長することを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,外部刺激に対する植物の応答の解明を目的とし,植物の成長挙動を連続的に解析可能なシステムを開発した。本手法は,従来は困難であった「生きたまま」の植物の硬さや成長時の発生力が評価可能であり,新たな観点から植物の成長メカニズムの解明に貢献する。また,植物の成長メカニズムの理解を通じ,将来的には農作物の生育技術の改善へと発展が期待される。
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