研究課題/領域番号 |
20K05291
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28050:ナノマイクロシステム関連
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研究機関 | 千葉工業大学 |
研究代表者 |
菅 洋志 千葉工業大学, 工学部, 教授 (60513801)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | フラーレン / 重合 / フラーレン誘導体 / 内包フラーレン / 抵抗スイッチ / CPTA / 不揮発性メモリ / ナノ材料 / 抵抗変化素子 / 電子線リソグラフィー / 不揮発性素子 / NEMS / ナノエレクトロニクス / 記憶素子 / ナノ電極 / 不揮発性記憶素子 / ナノギャップ |
研究開始時の研究の概要 |
情報社会の高度化に必要な革新電子素子を創成するため,研究者たちは数ナノメートルの大きさの材料から成る電子素子を研究してきた.申請者らも,フラーレン分子(直径数nmのナノ材料)から成る繊維状材料から電気抵抗スイッチ素子をを作製し,可逆的な抵抗変化現象の発現を確認した.不揮発性記憶素子応用の可能性を秘めるが,そのメカニズムは不明である.本研究では,透過型電子顕微鏡を用い,フラーレンナノ接合の構造変化過程を観察することにより,メカニズム解明を行い,フラーレン分子数個の相互作用によるナノ接合の状態制御とそれを原理とするNEMS(ナノメカニカルエレクトロシステム)素子のための基盤技術獲得を目指す.
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研究成果の概要 |
フラーレンをナノスケールのエレクトロシステムで利用する新たな道を拓くため、電極を備えた素子構造とその作製法を提案し、作製した素子特性を明らかにした。液液界面法から自己組織化されたフラーレン繊維からシリコンチップ上に2端子固体素子を作製する手法を独自に開発し、この素子が室温にて不揮発性メモリ(抵抗スイッチ素子)として機能することを明らかにした。このメカニズムはフラーレン間の重合・解重合で説明ができる。さらに、フラーレン誘導体分子膜からリソグラフィープロセスを用いて素子形成する手法も開発し、フラーレンチャネル部の寸法設計を可能とした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はフラーレンナノ材料をナノスケールの電子システムで利用するための重要な一歩となります。フラーレンは顕微鏡の中でユニークな特性が評価されてきましたが、素子構造に組み込むよい手法がなく固体素子上での評価はなされてきませんでした。我々はシリコンチップ上の二端子固体デバイスを構築する革新的な手法を提案し、作製されたデバイスの特性を明らかにしました。フラーレン素子は室温で不揮発性メモリとして機能し、その動作はフラーレン間の重合と解重合のプロセスによって説明されます。リソグラフィーを用いてフラーレンチャネル寸法を設計することも可能になり、これはナノテクノロジー応用における重要な進歩を示しています。
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